東京2020大会、国民の祝日を変更…学生にボランティア呼びかけ

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催まで残り2年を切り、2018年9月中旬には大会ボランティアの募集が開始される。開催にあたっては特例により、国民の祝日である海の日、体育の日、山の日が2020年度に限り変更となる。実際に連休は増えるのだろうか。

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東京2020大会ボランティア
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 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催まで残り2年を切り、2018年9月中旬には大会ボランティアの募集が開始される。開催にあたっては、特例により国民の祝日である「海の日」「体育の日」「山の日」が2020年度に限り変更される。

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会



 東京2020大会の開催期間は、オリンピック競技大会が2020年7月24日~8月9日、パラリンピック競技大会が2020年8月25日~9月6日。

 東京2020大会では、東京2020組織委員会が募集する「大会ボランティア」と、東京都および競技会場となる自治体が募集する「都市ボランティア」を合わせて、9万人以上の活躍を想定している。

 東京2020大会の開催については、国内外要人や大会関係者の安全・円滑な輸送および警備と経済活動や日常生活の両立を図るため、「2020年(平成32年)東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法および2019年(平成31年)ラグビーワールドカップ大会特別措置法の一部を改正する法律」が2018年6月20日に公布されている。

2020年7・8月カレンダーに影響

 この法律は、国民の祝日に関する法律の特例として、2020年に限り、海の日を7月23日、体育の日を7月24日、山の日を8月10日にするというもの。通常、海の日は7月の第3月曜日、体育の日は10月の第2月曜日、山の日は8月11日とされている。

 この特例より、土日を含むと、オリンピック開会式前日にあたる7月23日~26日で4連休閉会式を間に挟む8月8日~10日で3連休となる。よって、7月に2つの連休、8月に1つの連休が発生する一方、10月は連休がなくなる。

国民の祝日に関する法律の特例について
国民の祝日に関する法律の特例について

 ただし、通常であれば7月は1つの連休、8月は連休なし(11日が火曜日のため)、10月は1つの連休の予定であるから、実質的に連休は増えたと言える。カレンダー上で見ても7月23日~26日は、5月2日~6日のゴールデンウィーク、9月19日~22日のシルバーウィークに続く大型連休となっている。

学校・教育・子どもへの影響



 そのほか、スポーツ庁は2018年7月28日、この特別措置法を踏まえた対応について通知を行った。

 東京2020大会の開催期間中に授業・試験を行わないようにするため、授業開始日の繰上げや祝日授業の実施の特例措置を講ずることなどが可能となっている。各国公私立大学長、高等専門学校長に向けて、法律の趣旨を踏まえて適切に対応するよう要望しており、学生の大会ボランティア活動参加のため、学事暦などの変更を行う場合に留意すべき点を伝えた。

 2018年8月2日現在、すでに学事暦の変更を行うことを公表している大学もある。たとえば、国士舘大学では、2020年度は7月23日までに春期授業・定期試験を終了させ、7月24日~8月9日を「特別課題研究期間」として、授業は行わず特別課題で対応するという。あわせて、大会競技選手やスタッフとして出場、またはボランティアとして参加するなどの理由で授業を欠席する場合は、公欠として取り扱う。これらの措置により、学生の積極的なボランティアへの応募・活動を支援する。

国士舘大学オリンピック・パラリンピック特設サイト
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 また、明治大学も2020年度学事暦の一部変更を実施。7月24日~8月9日の期間は授業および定期試験を実施しないで済むように、ゴールデンウイーク中に休日授業を実施するなどの対応をとる。首都圏の交通機関に混乱が生じる可能性があること、学生がボランティア活動など、さまざまな形で東京2020大会に参画できる機会を奪ってしまう可能性があるということを理由にあげている。そのため、ボランティア活動へ参加する学生に対しても、大学として一定の教育的配慮を行うという。

明治大学
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《黄金崎綾乃》

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