「Amazon 知育・学習玩具大賞2018」は、Amazonで販売している国内外の数万点の知育・学習玩具の中から、Amazon カスタマーレビューと、脳研究、情操教育の分野で深い見識をもつ専門家に加え、今年から新たに、英語に精通したAmazonの社員の意見をもとに、子どもの知的発達や好奇心を刺激するおもちゃを選定している。
大賞には、頭を使って工夫しながら課題を解決するという科学の基本的要素を学ぶアニメ「ピカちんキット」に登場する実験道具が選ばれたほか、審査員特別賞には、これまでの積み木では不可能だった形を想像し、作ることができる磁石内蔵の木製ブロック「テグ 積み木 マグネットブロック」が選ばれた。
昨年は社会的に関心が高まりつつある「STEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)」をテーマに、「プログラミング」「ロボット」「算数・数学」の部門賞を設立。今年は、科学や算数に関する能力や考え方を養う玩具を対象とするサイエンス部門賞が新設された。さらに英語学習のニーズに応え英語部門賞も新設。英語部門賞の審査は、英語に精通したAmazonの社員が務め、親子で一緒に遊びながら英語のスキルや自然な発音を身に付けられるよう工夫が凝らされた良質な玩具を選定した。
プログラミング部門賞は「スフィロ・ミニ」、サイエンス部門賞は「シンクファン サーキット・メイズ」、英語部門賞は「ペチャット ボタン型スピーカー」が受賞した。受賞した7点は以下のとおり。
知育・学習玩具大賞
ピカちんキット シリーズ ・BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
アニメ「ポチっと発明 ピカちんキット」のおもちゃやプラモデル。自然原理を理解して、自分の頭を使って工夫しながら課題を解決するという科学の基本的要素を、子どもが親しみをもてるキャラクター性の高い玩具に盛り込んでいる点が評価された。また、YouTube など、現代の子どもにとって親しみ深いメディアと密接に連動し、さらにはアニメの中で玩具の仕組みを紹介、商品化するという一連の流れが新鮮であり、今後の展開も期待できる。
部門賞:プログラミング
スフィロ・ミニ(5,772 円)・Sphero (スフィロ)
直線的、直角的な動きだけでなく、まるで生き物のように不規則で思わず追いかけたくなる動きをプログラミングを通して行うことができる小型ロボティックボール。プログラミングだけでなく、Appゲームや顔の表情でボールを操縦するフェイスドライブなど多角的な遊びができる玩具であることに加え、コンパクトなサイズと、デザイン性の高さから家庭内でも楽しむこともでき、プログラミングをより身近に感じてもらえるという点が評価された。
部門賞:サイエンス
シンクファン サーキット・メイズ(5,388 円)・キャスト・ジャパン
回路を正しくつなげて、LEDの明かりを点ける電気回路のパズルゲーム。電気回路という直感的に理解しづらいものを、パズルの要素を取り入れることでわかりやすく1人でも自主的に遊びながら学ぶことができることが評価された。また、難易度にも幅があり、繰り返し遊べるよう工夫されている。
部門賞:英語
ペチャット ボタン型スピーカー(4,988 円)・Pechat(ペチャット)
スマホと連動して、ぬいぐるみにつけるボタン型スピーカー。専用のスマホアプリ(無料)を使って、おしゃべりや歌、お話などができる。英語版アプリを使うと英単語を聞いたり、発音をまねたり、楽しく英語に触れることが可能。英語を学ぶうえで心理的な壁になりがちな「話しづらさ」を、ぬいぐるみなどの身近で愛着があるものを介することで和らげている。さらに、英語を聞く・話す環境を作ることで、子どもは正しい発音で英語を聞くことができる。また、その時々の子どもの好きなものに付けることができるので、より長い間楽しんでもらえる点も評価された。※ぬいぐるみは付属しない。
審査員特別賞
テグ 積み木 マグネットブロック(12,960円)・Tegu(テグ)
創造力を育むマグネット入り積み木。磁石の力を使うことで、これまでの積み木では不可能だった形を作ることができ、新しい体験を提供している。また磁石なので極があり、頭を使わなければ思ったように組み立てられないところに知育の要素が感じられた。デザインも美しく、遊んだ後に置いておくだけでもインテリアとして楽しむことができ、美的センスを磨くこともできる点も評価された。
Amazon特別賞
くもんのロジカルルートパズル(2,494円)・くもん出版
5色のボールがそれぞれ同じ色のゴールに入るように交差ピースと直線ピースを置きかえてボールが転がるルートを作るパズル。さまざまな学習の基礎となる論理的思考を段階的に学べる点が評価された。自分が立てた仮説をすぐに実証できるので、学びにとって重要な「予測」「計画」「実行」「反省」のプロセスを素早く実行できる。論理的思考を学べる玩具は他にも多数あるが、この玩具は何が起こっているかをより俯瞰的に理解できる。またコンパクトなサイズなので場所をとらず、片付けやすいという親にとって重要な要素も評価された。
Amazon特別賞
ボットリー アクティビティセット(11,500円)・ラーニング リソーシズ
コーディングを使ってコーディングロボット「ボットリー」を目的地に運ぶ知育玩具。最大 120 のプログラミングを行うことができる。ラインに沿って動く「ライントレース」や、障害物を避けるといった複雑なコーディングを単純化することで初心者でも簡単に遊べるため、プログラミングの基礎的な考え方を学ぶことができる玩具。
今年8月にAmazonが実施した意識調査によると、グローバルな働き方や理数系の仕事のニーズが増える中、子どもが今後の社会で活躍するうえで必要なスキルとして、全体の64%の親が「英語・英会話」、44%の親が「科学技術・理系」の分野の早期教育に関心があるという。一方で、「何をやらせたらいいのかがわからない」や、塾や教材などの「費用が高い」という理由から、「英語・英会話」「科学技術・理系」の教育に関心のあると答えた親の約半数が「特に何もしていない」という現状であることがわかった。またプログラミングに関しては、関心のある親の約7割が「特に何もしていない」と回答している。
このような傾向を背景に、今後子どもに与えたい知育玩具として全体の6割の親が「英語・英会話系」「数字・数学系」のおもちゃを挙げており、英語や理数系の分野の知育玩具へのニーズが高まりつつあるとしている。