異年齢で学ぶ「イエナプラン教育校」広島県福山市が創設

 広島県福山市は2019年3月8日、異学年の児童が同じ学級で学ぶ「イエナプラン教育校」を創設する考えを明らかにした。2019年度から準備期間、2020年度から移行期間に入り、官民で協力して2022年4月の開校を目指していく。

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 広島県福山市は2019年3月8日、異学年の児童が同じ学級で学ぶ「イエナプラン教育校」を創設する考えを明らかにした。2019年度から準備期間、2020年度から移行期間に入り、官民で協力して2022年4月の開校を目指していく。

 3月4日開かれた福山市議会本会議において方針が示され、3月8日の常任委員会で正式に発表された。

 イエナプラン教育とは、ドイツのイエナ大学の教育学教授が始め、オランダで普及している学校教育スタイル。3学年の異年齢児童で30人程度の学級を編成する。教室内には、「輪になって話す場所」「グループ作業の場所」「1人で静かに遊ぶ場所」などがあり、4つの特徴的な活動(対話、自立学習・基礎学習、協働学習・総合学習、催しと行事)と遊びを循環させる時間割で学ぶ。

 広島県内では、広島県教育委員会が2019年度からイエナプラン教育を参考にしたカリキュラムの在り方を研究予定。2020年度以降、市町教育委員会と連携して県内公立小学校にイエナプラン教育のスタイルをモデル的に導入する考えを示している。

 福山市は、イエナプラン教育を行う学校の環境整備などについて地域や地元企業から提案があり、「子ども主体の学び」全教室展開を目指す福山市の考え方と方向性を同じくするものと判断。千年小中一貫教育校(仮称)への再編のため、2022年3月に閉校する常石小学校の施設を活用し、官民で協力して2022年4月にイエナプラン教育校を開校する。

 創設するイエナプラン教育校では、1~3年生と4~6年生が異年齢でグループを編成。1グループ30人で、全校児童数は180人程度となる。準備期間として、2019年度から一部の教育活動を異年齢集団で実施するほか、2020年度から2021年度にかけては移行期間として1~3年生と4~6年生の異年齢集団で教育活動を展開する。

 福山市では、創設するイエナプラン教育校の実践内容を検証し、その成果をさらに全市へ普及・展開させていくという。
《奥山直美》

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