熱中症対策は春先から、暑さに負けない体づくりがポイント

 ゴールデンウィーク明けの急激な気温上昇や、湿度の高い梅雨時期には熱中症患者が増加する。赤穂化成は、夏の熱中症に向けて正しい知識や、暑さに負けない体づくり「暑熱順化(しょねつじゅんか)」について紹介している。

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熱中症対策には、暑さに負けない体づくり「暑熱順化」が大切
  • 熱中症対策には、暑さに負けない体づくり「暑熱順化」が大切
  • 暑熱順化チェックリスト
  • 点滴飲みのポイント
  • 飲み物の特性を知ってシーン別に飲み分けると良いという
 ゴールデンウィーク明けの急激な気温上昇や、湿度の高い梅雨時期には熱中症患者が増加する。赤穂化成は、夏の熱中症に向けて正しい知識や、暑さに負けない体づくり「暑熱順化(しょねつじゅんか)」について紹介している。

 ノザキクリニックの野崎豊院長は、熱中症になりにくい体にするためには、本格的な夏の暑さを迎える前に「暑熱順化」を獲得することが重要だとしている。

 暑熱順化とは、体を徐々に暑さに順応させることで熱中症にかかりにくい体にすること。暑熱順化が成立すると、体がうまく発汗できるようになるので、体温の上昇を防ぎ、熱中症予防につながる。

 野崎院長は具体的な暑熱順化の方法として、手軽に汗をかけるウォーキングやジョギングなどの運動や、入浴を推奨。入浴はシャワーだけでなく、40度の湯船に10分程度つかり、深部体温を1度上げ、うっすらと額に汗をかく程度に発汗することが重要だという。

 汗をかいた後には、適切な水分、ミネラル補給を行うことも大切で、十分な水分、ミネラル補給を行うと、血液循環量が増えて汗をかきやすくなり、暑熱順化が進みやすくなる。「ミネラル入り麦茶」には、血流改善効果や体温下降作用があり、安全に暑熱順化をするための飲料としても効果的だという。

 運動や入浴ができない場合でも、普段の生活を少し変えるだけでいくらか暑熱順化が可能。たとえば、冷房の設定温度を高めにする、朝夕は室内に外気を取り入れるなど、冷房に依存しすぎない工夫で、本格的に熱くなる前に、少しずつ体を暑さに慣れさせることができる。

 野崎院長によると、熱中症は発生した当日の水分とミネラル不足から起こるのではなく、数日前からの不足が原因だという。水分とミネラル補給は、一気に行っても血液内に吸収された時にしか効果がないので、少しずつ継続的に飲む「点滴飲み」が効果的だとしている。

 点滴飲みのポイントは、「点滴のように少しずつ継続的に飲むこと」。外出前、帰宅後、風呂の前後、起床時には1時間にコップ1杯程度。運動中や運動前後は30分にコップ1杯程度の水分、ミネラル補給をお勧めしている。

 ミネラル入り麦茶は、適度な塩分とミネラルを含み、糖分を含まない飲み物であるため、暑い時期の日常生活を過ごす大半の人にお勧めできる熱中症予防飲料だという。スポーツドリンクは糖分が多く、経口補水液は塩分が多いため、シーン別に飲み分けると良いという。

 気象庁によると、2019年夏の35度を超える猛暑日は、記録的な暑さだった昨年に比べて少なくなる見込み。ただ、気温はほぼ平年並みで、エルニーニョの影響により湿度が高く蒸し暑い日が多くなる可能性もあるという。湿度が上がるほど熱中症の危険性が高まるため、2019年も引き続き熱中症への警戒が必要だ。
《外岡紘代》

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