【大学受験2021】入学共通テスト「活用する」61.3%、国公立は9割超

 文部科学省は2019年5月31日、2021年度入学者選抜に向けた各大学の検討状況について調査結果を公表した。大学入学共通テストを「活用する」と回答した大学は61.3%。大学設置者別では、国立大学97.6%、公立大学92.7%に対し、私立大学は65.3%にとどまった。

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大学入学共通テストの活用
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  • 国語の記述式問題の活用方法
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  • 英語資格・検定試験の利用
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  • 活用する英語資格・検定試験
  • 2021年度入学者選抜に向けての課題
 文部科学省は2019年5月31日、2021年度入学者選抜に向けた各大学の検討状況について調査結果を公表した。大学入学共通テストを「活用する」と回答した大学は61.3%。大学設置者別では、国立大学97.6%、公立大学92.7%に対し、私立大学は65.3%にとどまった。

 「2021年度入学者選抜に向けた各大学の検討状況について」と題した調査は、全国の国公私立大学1,068校(大学759校、短期大学309校)が対象。調査委託先のリベルタス・コンサルティングを通して調査票をメールで2019年1月11日~25日に送付、3月19日まで受け付け、964校(大学692校、短期大学272校)から回答を得た。

 大学入学共通テストについては、「活用する」が61.3%、「活用しない」が9.1%、「まだ決まっていない」が29.1%。「活用する」と回答した大学を設置者別にみると、国立大学97.6%、公立大学92.7%に対し、私立大学は65.3%にとどまった。

 国語の記述式問題の活用方法は、「まだ決まっていない」が69.3%にのぼった。「段階別成績表示の結果を点数化し得点に加点する」は26.8%であったが、国立大学に限ると64.6%、公立短期大学に限ると60.0%と、いずれも6割に達した。

 大学入試英語成績提供システムに参加する英語資格・検定試験の結果については、41.4%が「利用する」、8.8%が「利用しない」と回答したが、「まだ決まっていない」が49.4%と半数を占めた。「利用する」と回答した大学を設置者別にみると、国立大学90.2%、公立大学84.1%、私立大学39.2%だった。

 英語資格・検定試験で活用するテストの種類は、「すべてのテストを活用する」が48.1%、「一部のテストを活用する」が11.5%、「まだ決まっていない」が40.4%。「すべてのテストを活用する」との回答は、国立大学90.5%、公立大学60.9%、私立大学31.9%であった。

 活用する英語資格・検定試験は、「英検」が93.5%ともっとも多く、「GTEC」78.3%、「TOEIC L&R/TOEIC S&W」65.2%、「TEAP」63.0%、「IELTS」58.7%、「TOEFL iBT」56.5%、「ケンブリッジ英語検定」「TEAP CBT」32.6%の順であった。

 2021年度入学者選抜に関する予告は、調査を実施した2019年1月段階で、国立大学78.0%、公立大学70.7%、公立短期大学53.8%が「予告を公表している」と回答した。一方、予告を公表している私立大学は15.7%だった。

 2021年度入学者選抜に向けての課題については、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度の適正な評価方法の設定」が79.9%と最多だった。ついで「思考力・判断力・表現力の適正な評価方法の設定」が71.1%、「英語資格・検定試験の活用をどうするか」69.6%、「調査書の活用方法」67.9%、「大学入学共通テストの活用をどうするか」53.4%などと続いた。
《奥山直美》

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