【夏休み2019】海外旅行は過去最高299万人、国内は微減…JTB旅行動向

 JTBは2019年7月4日、「夏休み(7月15日~8月31日)に1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向を発表した。総旅行人数の推計値は7,734万人と前年比0.1%減。海外旅行人数は前年比3.5%増の299万人となり、2018年に続き過去最高を更新する見通し。

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2019年夏休みの旅行人数、旅行平均費用、旅行消費額の推計
  • 2019年夏休みの旅行人数、旅行平均費用、旅行消費額の推計
  • 2019年夏休み(7月15日~8月31日)海外旅行人数推計
  • 夏休みの旅行動向発表数値の推移(2010年~2019年)
  • 【上段】1人あたりの旅行費用、【下段】旅行先(国内)
  • 【上段】旅行の同行者、【下段】旅行の目的
  • 【上段】利用交通機関、【下段】旅行日数
  • 2019年の夏休みで気になっている場所(TOP10)
 JTBは2019年7月4日、「夏休み(7月15日~8月31日)に1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向を発表した。総旅行人数の推計値は7,734万人と前年比0.1%減。海外旅行人数は前年比3.5%増の299万人となり、2018年に続き過去最高を更新する見通し。

 夏休みの旅行動向調査は、1,030人から回答を得た旅行動向アンケート、経済指標、業界動向や航空会社の予約状況、JTBグループの販売状況などから推計したもの。1969年の調査開始以来、2019年で51回目となる。

 令和初となる2019年の夏休みは、「海の日」を含む7月13日~15日と、「山の日」を含む8月10日~12日の2回の3連休がある。8月は13日~16日にお盆休みを入れることで9連休とすることも可能な日並び。さらに、9月にも14日~16日、21日~23日の2回の3連休があり、4月から施行された働き方改革関連法で年5日の年次有給休暇取得が義務化されたこともあり連続休暇が取得しやすい環境が広がっている。

 海外旅行人数については、2018年に日本人の出国者数が1,895万人と過去最高を記録。 2019年1月~5月の出国者数(推計値)は、累計802万1,400人と前年比9.0%増加し好調に推移している(日本政府観光局:2019年6月19日発表)。夏休み期間もその流れが続き、海外旅行人数は299万と前年比3.5%増加する見通し。過去最高を記録した2018年の289万人を超え、調査比較できる2000年以降過去最高となる予測だ。

 JTBの海外旅行予約状況から見る人気の旅行先は、1位「ハワイ」、2位「グアム・サイパン」、3位「韓国」、4位「台湾」、5位「シンガポール」。予約伸び率を見ると、関空-ロンドン線が就航した「イギリス」や、グローバルデスティネーションキャンペーンを実施している「ハワイ」が好調。出発日のピークは「山の日」付近の8月10日と予測されるが、ハワイやグアム・サイパン方面では旅行代金が下がる8月下旬の出発も目立つ。1人あたりの旅行平均費用は22万7,700円で、前年比6.2%増と大幅な増加傾向にある。

 国内旅行は、景気の先行きの不透明感、消費増税への備えなどから、夏休み期間の旅行人数は前年微減の7,435万人(前年比0.2%減)と予測。一方、家族連れの動きが良いことから、1人あたりの旅行平均費用は3万6,200円と前年比4.0%増加の推計が出ている。旅行の目的は「帰省、離れて住む家族と過ごす」が19.5%と最多だが、前年からは2.0ポイント減。「温泉でゆっくりする」は18.0%と前年比4.8ポイント増加した。JTBの国内旅行予約状況から見る人気の旅行先は、1位「沖縄」、2位「北海道」、3位「関西(ユニバーサルスタジオジャパン含む)」、4位「東京(東京ディズニーリゾート含む)」、5位「九州」。

 2019年の夏から秋にかけて国内では、香川県と岡山県の12の島と港で開催される現代美術の国際芸術祭「瀬戸内国際芸術祭2019」(夏会期:7月19日~8月25日)や、「ラグビーワールドカップ2019 日本大会」(会期:9月20日~11月)、2020年を前に開催されるスポーツイベントなど、大型イベントの開催が控えている。一方で、JTBが実施した旅行動向アンケートでは、今後の旅行支出について「支出を増やしたい」は前年比1.5ポイント減、「支出を減らしたい」は前年比4.0ポイント増。旅行支出に関しては慎重なようすがみられた。
《畑山望》

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