【参加者】
村上さん(公立中学→国立高校→ 東京大学 教養学部2年)
押山さん(国立中学→慶應義塾高校→ 慶應義塾大学 法学部3年)
村本さん(私立中高一貫校→ 上智大学 文学部3年)
タイムマネジメントのポイントは「紙に書く」
--時間管理を意識してきたのは何歳ごろからでしょうか。
村上さん:きっかけは中学生のころでした。通っていた学習塾で、毎日の勉強の計画を紙に記入して提出していたので、それで時間管理の習慣が身に付いていきました。中学生のころは先生に指導いただいたり、フィードバックをもらって計画を立てたりしていたので、自発的に時間管理ができるようになったのは浪人生のときかも知れません。
押山さん:小中学生のときは勉強が好きではなく、自己管理して机に向かえるようになったのは高校生になってからです。やらされる勉強は嫌いだったのですが、だからこそ「この学部でこれを学びたい」というこだわりは人より強かったと思います。それがモチベーションになり、自己管理することにもつながりました。大学は受験ではなく系列高校からの内部進学だったのですが、毎回の定期試験で進学先が決まるので、試験前は分刻みのスケジュールを紙に記入して勉強していました。
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村本さん:中学1年生の時点で、自分で時間管理はできていたと思います。私立中学に電車で通うため、出発時間から逆算して準備することは当たり前のようにやっていました。中学校では手帳が配布され、そこには時系列で予定が書き込めるようになっていて、宿題の所要時間を考えて書き込むのが好きでした。
受験で苦労したのは「時間との戦い」
--受験勉強で一番苦労したのはどのようなことですか?
村上さん:やはり部活や行事などで忙しい中での時間の捻出に苦労しました。しっかり勉強時間を確保するために、試行錯誤してたどり着いた勉強に集中できる場所は塾の自習室でした。家と違って誘惑もないですし、教材も揃っていますから。高校時代は、文化祭で全員が演劇をやったのですが3年生のときも夏休みは連日学校に通っていましたし、時間との戦いでした。浪人時代は、自分の裁量が大きいので、いかに自分で自分を律することができるかが重要でした。時間の管理は紙に書いて行う習慣が中学からあったので、それが生きて一浪で合格できました。
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押山さん:高校では、勉強する高いモチベーションを保つこと自体が大変だった気がします。部活も盛んで、僕自身は週6回の練習があるハンドボール部だったのですが、まわりはガリガリ勉強する雰囲気ではありませんでした。そんな中でも内部進学で医学部や法学部など高いボーダーの学部を目指す人は定期試験で結果が求められましたので、勉強時間の確保には苦労しました。ほかの大学などを受験する人はさらに、孤独な戦いを強いられる環境だったと思います。
村本さん:大学受験のときには、一般入試が始まる直前に過去問に取り組んだのですが、予定していたスケジュールが崩れていって苦労しました。スケジュールを考えるのは好きでしたが、必ずそのとおりにこなせるわけではなかったので。実際に過去問に取りかかると単純に間違える問題が多いなど復習の時間が長くなり、次に取りかかり始めるのが遅くなってしまいました。
タイムマネジメント力がもたらすもの
--自分で時間を管理できるようになってどのような効果が現れましたか。
村上さん:勉強するときと、友だちと遊ぶときのけじめをつけられるようになりました。集中力のオン/オフが切り替えられると勉強の能率が上がります。けじめは大切だと思います。
押山さん:直接的には「勉強量が増える」というのが大きかったと思います。朝などのやる気に満ちている時間帯に立てたスケジュールは、自分の処理能力を超えたものになっていると思います。120%の力を出さないとこなせない勉強量が「ノルマ」になる。計画を立てずに勉強しても昨日と今日の境目が生まれないので、そういう義務感は生まれないと思います。ノルマに追われながら勉強すると、自ずと勉強量が増えると思います。
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村本さん:親があまり口出しするタイプではなかったので自己管理をせざるを得ない環境だったと思いますが、自分の力量を自分で把握することができるようになりました。その上で組み立てたスケジュールはできる限りそのとおりにこなしたかったので、実行力は身に付いたと思います。
受験勉強の味方はタイマー
--スマートフォンや時計など時間をチェックするツールはいろいろありますが、消音機能が付いた勉強に特化したタイマー「ベンガ君」が発売になりました。皆さんは勉強するときはどのように時間をチェックしていますか。
村上さん:僕はずっとキッチンタイマーで時間管理してきました。時間がはっきり見やすいですし塾でも使っていたので自宅でも使っていました。図書館やカフェや塾の自習室などで勉強するときに「音が鳴らない」という機能の付いたタイマーはとても助かりますね。気を遣わずに公共の場でも使えますね。スマートフォンは気が散ってしまうのでタイマーは必須です。
押山さん:僕もタイマー派です。時間管理にスマホのタイマー機能を使うと、通知が表示されたり、SNSを開いてしまったりして気になってしまうので。親も、机でスマホを操作していると、遊んでいるのか時間を管理しているのかわからないですよね。勉強しているのか? と疑われるのも嫌ですし。
村本さん:私は予備校の自習室で朝から夜まで受験勉強をしていたため、備え付けの時計や、自分の時計のタイマー機能で計っていました。自習室では、ほかの人のタイマーの音がちょっと気になることもありました。
--みなさんタイマーを使っていたのですね。
受験を戦い抜くために
--受験生と保護者に応援のメッセージをお願いします。
押山さん:小中学生は、将来やりたいことがまだ見つかっていないお子さんのほうが多いと思うので、自発的に勉強をするのは難しいと思います。自分も勉強が嫌いだったし、勉強に価値を感じられていませんでした。遊ぶことを我慢して勉強をするって、子どもにとっては理屈にかなわないことなんです。保護者の方は、そこに理解を示しつつ、「どうして勉強をするのか」を説明することが必要だと思います。僕は家庭教師を3年以上やっているのですが、その対話が不足しているケースが多いです。タイミングよく、理解できるよう勉強の価値を話してくれた両親には感謝しています。
受験生は、勉強する動機を見つけるためにも広い視野をもってほしいので、キャンパスに足を運んだりするのも、将来展望のヒントになるのでお勧めです。
村上さん:保護者の方は、子どもの視点に立つことが大切だと思います。お子さんを近くで見守ったり、褒めたり、将来のことを考えるきっかけを与えたりするのは保護者ができることだと思います。たとえば、「学びたい」と思える学部や、「こうなりたい」と思える将来を提示してあげたりすることは、子どもにとって励みになります。好みのシャーペン、ノートを買ってもらえるだけでも嬉しいものでした。今もまだ学生の身分ですが、振り返ると、ずっと応援してくれている親の存在はとても有難いです。
受験生には、共に戦う仲間を作ってほしいと伝えたいです。切磋琢磨して高め合い、時に苦しいことも共有できる友人の存在は大きいです。同じ時間を共有する仲間の存在は、時間管理にもつながります。
村本さん:保護者の方は、お子さんがもがいている場合は余分に口出しをせず、自らの考えに委ねることが望ましいと思います。でも、子どもが悩んでいるときに頼れる存在でいてくれると、お子さんは安心できると思います。
受験生は、合格のために自分が何をすべきかを整理し、受験日から逆算して考えると良いと思います。いつまでに身に付けておく必要のある知識なのかが可視化されれば、自然とそのスケジュールはできるので。あとは気分転換の時間を設けて、そのブレイクタイムを守って勉強するだけです。
保護者は受験生のメンタルを崩さないよう、そっと見守ってほしいです。本当にサボっているな、と思ったときだけ勉強に関して話してくれればよいと思います。それ以外は普段どおりの会話をして、リラックスできる環境をつくって親子で頑張ってください。
消音機能付きタイマー「ベンガ君」で時間管理&モチベーション管理
今回の座談会にはバックグラウンドの異なる3人を招いたが、受験期のエピソードからいくつもの共通点が浮かび上がった。まず特筆すべきは、時間管理の徹底と勉強へのモチベーションが連関しているということ。自分を律するためには、それにともなう具体的な目標が必要ということだろう。また、タイマーの活用も3人に共通していた。彼らの世代は携帯やスマホが身近にあったが、そのタイマー機能はあえて使わず、時計やタイマーが3人の勉強を支えていた。スマホには余計な誘惑がつきまとい、集中が切れてしまう。そんな理由からタイマーが好まれるようだ。
勉強の場所として、大学受験を経験した2人は塾の自習室を活用したという。音の鳴らないタイマーがあれば、彼らの自習スタイルもカフェや図書館など選択肢が拡がっていたかもしれない。
スマホで調べものついでにネットをぶらぶらし始めてしまう…というのは今どきの学生共通の悩みかもしれない。さまざまな誘惑を断ち切り、自分で時間を管理するために専用のタイマーを活用するのもお勧めだ。
ノア精密から発売されている「ベンガ君」はその名のとおり勉学のためのタイマー。図書館やカフェでも安心して使えるよう、音ではなくライトの点滅で時間を知らせてくれる消音機能が付いているなど、集中力アップや、受験生とその周囲の人たちへの配慮にも助かる機能が付いている。
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「ベンガ君」が便利な理由
・消音モード時はカウントダウン終了に気付きやすい「画面のバックライトが点滅」する仕様。
・持ち運び時の誤動作防止ボタンロック機能付。
・ストラップホールやマグネットなどあらゆる場面の使用に対応。
・平置きでも操作しやすいボタン設計、時計表示機能付き。
「ベンガ君」好評発売中

2020年の教育改革により、自ら主体的に学ぶ力を身に付けることが小学生のうちから求められてくる。苦手科目を克服したり、過去問に集中して取組んだりと、受験の日までに着々と準備を進める受験生たち。彼らが築いていく近い未来の日本社会では、タイムマネジメント力を身に付けた人材への期待が今まで以上に高まりそうだ。