【高校受験2021】奈良県公立高、3教科で出題範囲縮小

 奈良県教育委員会は2020年6月11日、新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針を公表した。2021年度(令和3年度)公立高校入学者選抜の学力検査については、中学3年生の71.8%が学習に不安を感じている実態を考慮し、社会・数学・理科の3教科で出題範囲を縮小する。

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調査結果(中学3年生の不安の状況)
  • 調査結果(中学3年生の不安の状況)
  • 学力検査の出題範囲の設定など
  • 2021年度(令和3年度)奈良県立高等学校入学者選抜の日程
 奈良県教育委員会は2020年6月11日、新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針を公表した。2021年度(令和3年度)公立高校入学者選抜の学力検査については、中学3年生の71.8%が学習に不安を感じている実態を考慮し、社会・数学・理科の3教科で出題範囲を縮小する。

 新型コロナウイルス感染予防のための休校が長期化したことなどを受け、奈良県教育委員会は県内の中学3年生を対象に調査を実施。その結果、学習に関して「進度」「内容」「範囲」など、71.8%の生徒が何らかの不安を感じていることがわかった。一般選抜の教科ごとの不安は、「英語」67.1%、「数学」63.7%、「理科」58.0%、「社会」52.6%、「国語」47.4%の順に高かった。

 調査結果を踏まえ、奈良県教育委員会は6月11日に「新型コロナウイルス感染症にかかる対応方針」を公表。受験生の不安への対応として、社会・数学・理科の3教科において出題範囲から一部の学習内容を除くことを明らかにした。

 出題範囲から除くのは、社会(一般選抜)が公民的分野「私たちと国際社会の諸課題」、数学(特色選抜)が「三平方の定理」および「標本調査」、数学(一般選抜)が「標本調査」、理科(一般選抜)が第1分野「科学技術と人間」および第2分野「自然と人間」。除いた範囲については、私立高校受験者の不安解消や学習の質の保障のため、オンラインでの授業を提供する。

 英語に関しては、中学校で学ぶ単語について発音を音声データで提供し、用例とともに示す。国語は、1学期末の指導状況を踏まえ、2学期以降の指導計画例を提示する。

 このほか、中学3年生の12.8%が部活動に関して、自らの進路選択に不安を感じていることから、体育や芸術に関する学科で実技講習会の実施を検討している。実技講習会の全日程に参加した生徒には修了証などを発行予定。

 2021年度(令和3年度)奈良県立高校入学者選抜の日程は、特色選抜が2021年2月12日・15日に願書受付、2月18日・19日に学力検査など、2月25日に合格発表。一般選抜は、3月4日・5日に願書受付、3月11日に学力検査など、3月17日に合格発表。追検査は、3月19日に受検願提出、3月23日に学力検査と合格発表が行われる。
《奥山直美》

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