教育データ利活用、文科省が有識者会議を設置

 文部科学省は2020年7月7日、教育データの利活用に関する有識者会議の初会合を開いた。有識者会議では教育データの標準化や教育ビッグデータの効果的な分析・利活用などについて具体的な検討を行う。

教育ICT 先生
教育データの利活用のイメージ
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  • 教育データの利活用に関する有識者会議 委員一覧
  • 先端技術・教育ビッグデータの効果的な活用とICT環境の整備について取り組むべき方策
 文部科学省は2020年7月7日、教育データの利活用に関する有識者会議の初会合を開いた。有識者会議では教育データの標準化や教育ビッグデータの効果的な分析・利活用などについて具体的な検討を行う。座長は東北大学大学院の堀田龍也教授が務める。

 教育データの利活用に関する有識者会議では、児童生徒1人1台端末環境の実現に向けた取組みが進められる中、誰一人取り残すことなく、すべての子どもたちの力を最大限に引き出せるよう、教育データの効果的な利活用を促進するために必要な方策について具体的な検討を行う。有識者会議の開催期間は、2020年7月7日~2022年3月31日。

 日々の学習などによって生じる教育データは、学習履歴をデジタルで記録することで児童生徒自らの振り返りなどに活用する「個人の活用による学習などのサポート」と、個別最適な学習指導・生徒指導を実現する「学校教員などの指導改善」、蓄積された教育ビッグデータを分析することで得られる「新たな知見の創出・政策への反映」の3つの目的に沿って利活用する。

 取り組むべき方策として、教育データの言葉や目盛りを揃える「教育データの標準化」、個人ごとの学習履歴を簡便かつ継続的に蓄積できるようにする「学習履歴(スタディログ)利活用環境の整備」、学習効果を向上する要因などをデータから分析する「データによる学習分析(ラーニングアナリティクス)」などの検討が必要であるとして、議論を進めていく。

 今後は、1~2か月に1回程度開催し、2021年春ごろに「教育データ標準(第2版)」公表、その後も議論に応じて「教育データ標準」の改訂版を公表予定。2021年度中に有識者会議として一定の議論まとめを想定しているという。
《工藤めぐみ》

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