マスク着用のランニングは心肺負担増、低~中強度の運動推奨

 マスク着用時のランニングはマスクを着けていないときと比べて心肺への負担が増大すると、シューズブランド「ALTRA(アルトラ)」を展開するストライドが明らかにした。ソーシャルディスタンスを保てない場合は、低~中強度のランニングが好ましいという。

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呼気ガスを測る専用マスクを着けてトレッドミル負荷試験を実施するようす
  • 呼気ガスを測る専用マスクを着けてトレッドミル負荷試験を実施するようす
  • マスク着用時・非着用時の測定のようす
  • 1分ごとに速度や傾斜に変化を付け負荷を上げていき、本人が限界だと感じたところで測定を終了した
  • マスクを着用してのランニングは心肺に対する負担が大きい
  • 人が多い場所では、ゆったりとしたペースでのランニングを推奨している
  • ランニング中にマスクやフェイスガードをして走るか
 マスク着用時のランニングはマスクを着けていないときと比べて心肺への負担が増大すると、シューズブランド「ALTRA(アルトラ)」を展開するストライドが明らかにした。ソーシャルディスタンスを保てない場合は、低~中強度のランニングが好ましいという。

 シューズブランド「ALTRA(アルトラ)」を展開するストライドは、新型コロナウイルスの感染予防のためにマスクを着用したランナーが増加していることを受け、「マスクを着用したランニングの危険性」を検証するための実証テストを実施した。

 アルトラが2020年6月に実施した調査では、コロナ禍における自粛期間中の運動不足解消のため、ウォーキングやランニングの実施頻度が増えた人は59.5%。ランニング中にマスクやフェイスガードをして走る人は62.3%であった。

 実証テストでは、アルトラの呼吸ガス分析装置を使って、トレッドミルで徐々に運動強度を上げて走るランナー10人の1分換気量(1分あたりの呼吸で肺を出入りする空気量)と酸素摂取量を測定。時速3kmからスタートし、1分ごとに速度や傾斜に変化を付け負荷を上げていき、本人が限界だと感じたところで測定を終了した。マスク着用時と、非着用時の場合を比較するため、各ランナーに対しそれぞれ2回ずつ測定している。また、実験後にはマスク着用時と非着用時の主観的な運動強度のアンケートも実施し、主観的な「きつさ」や「つらさ」を測った。

 その結果、マスク着用時のランニングは、非着用時と比べて1分換気量および酸素摂取量が減少。マスク有り・無しの際の1分換気量と酸素摂取量の減少率は、1分換気量が24%減と酸素摂取量が13%減と1分換気量のほうが大きく低下した。このことから、高強度の運動では、マスク着用により心肺への負担が大きくなり、運動強度が高くなるにつれて負担も増大することが明らかになった。

 主観的な運動強度に関するアンケートでは、ランナー10人全員が「マスクを着用したときのランニングのほうが身体的な負担が大きい」と回答。心理的に呼吸のしにくさ・圧迫感を感じるのと同時に、マスクが呼気や汗によって発生した水分を含むことで、呼吸の制限を強めていることがわかった。

 アルトラによると、マスク着用が推奨されている社会的距離(ソーシャルディスタンス)を保てない場所では、低~中強度のゆったりとしたペースでのランニングが望ましいという。また、高強度のランニングを実施する場合は、人混みを避けたうえで、マスクを着用しないで行うことを推奨している。
《外岡紘代》

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