【大学受験2021】Kei-Net、新入試移行の変更ポイント

 河合塾の大学入試情報サイトKei-Netは2020年10月15日、「2021年度入試の概要」を掲載した。2021年度から大学入学共通テストの導入により、各大学の変更ポイントをまとめている。

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 河合塾の大学入試情報サイトKei-Netは2020年10月15日、「2021年度入試の概要」を掲載した。2021年度から実施される大学入学共通テストの導入によって生じる各大学の変更ポイントをまとめている。

 2021年度入試から大学入学共通テスト(共通テスト)の導入に代表される新入試制度がスタートする。また、新型コロナウイルス感染症による影響も懸念されることから、「2021年度入試の概要」では2021年度入試を展望するうえで重要な入試を取り巻く環境や、注目される入試変更点、大学の動きについて掲載している。

 今春行われた2020年度入試の大学志願者数は、18歳人口減に伴い、前年から1万人以上減少したと推測。来春の18歳人口は今春からさらに2万6,000人減少し、現役生の大学志願率も頭打ちと見込んでおり、2021年度の現役の大学志願者数は減少しそうだ。

 2021年度の大学入試センター試験は大学入学共通テストに変わるが、各大学の入試においても「学力の3要素」を評価する入試へ移行するなどさまざまな変更がある。新型コロナウイルス感染症の影響として、2021年度の共通テストは、本試験2回(第1日程:1月16・17日、第2日程:1月30日・31日)と特例追試験(2月13日・14日)の計3回実施される。

 また、文部科学省からの学業の遅れに配慮する要請に応じ、当初予定した教科・科目から変更する大学は限定的だが、高校3年生で履修することの多い科目(数学III、理科4単位科目、地歴Bなど)については、特定の単元を出題範囲から除く、発展的な学習内容からは出題しないなどの配慮を示す大学が散見される。さらに、受験機会の確保として国公立大の多くは追試験の実施を予定。一部の公立大では、追試験日を設けず共通テストの成績および提出書類で合否判定を行うケースもみられる。私立大では、追試験の実施、別日程への振り替え、共通テストの成績で代替するという3パターンに大別される。

 国公立大入試のおもなポイントとして、共通テスト「英語」は、センター試験時の「筆記」から「リーディング」に改称され、読解問題中心の出題に変更される。大学によりリーディング:リスニングの配点比率は異なり、国公立大では、共通テストの素点通りの「1:1」、センター試験時と同様の「4:1」の比率で利用する大学がそれぞれ3割以上、ついで「3:1」の比率で利用する大学が2割弱を占める。

 難関国立10大学の状況をみると、東京大学が「7:3」としたほか、京都大学や大阪大学は「3:1」、一橋大学では「1:1」と均等になる。一橋大学(社会)では、センター試験時は筆記:リスニング「9:1」の比率だったので、前年までと比べるとリスニングの比重が高くなる点に注意したい。

 そのほか、私立大学ではセンター試験を利用していなかった上智大学、学習院大学などでは、2021年度入試から共通テストを利用する。上智大学では一般選抜で共通テストまたは英語資格・検定試験のいずれかの受験が必要になる。一方、共通テストの利用を取りやめるのは、早稲田大学(商)、大阪国際大学、沖縄国際大学など。
《田中志実》

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