【高校受験】茨城県、採点ミス受け改善策を検討

 令和3年度(2021年度)県立高等学校入学者選抜で採点ミスが発覚したことを受け、茨城県教育委員会は2021年4月22日、第3回調査改善委員会を開いた。採点システムや日程の見直し、マークシート方式の導入等、改善策について協議した。

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委員の意見や他県のシステムを踏まえた改善イメージ
  • 委員の意見や他県のシステムを踏まえた改善イメージ
  • 解答用紙の様式の改善について
  • 採点ミスの概要
 令和3年度(2021年度)県立高等学校入学者選抜で採点ミスが発覚したことを受け、茨城県教育委員会は2021年4月22日、第3回調査改善委員会を開いた。採点システムや日程の見直し、マークシート方式の導入等、改善策について協議した。

 茨城県教育委員会は、高等学校入学者選抜で合否に関わる採点ミスがあったことを重く受け止め、原因の調査・究明や再発防止・改善策等を検討するため4月、茨城県立高等学校等入学者選抜調査改善委員会を設置している。

 4月15日の第2回会議では、採点ミスの概要が公表され、2021年度高校入試の学力検査では全93校のうち53校で496件のミスがあり、このうち牛久栄進、取手第一、境の3高校で本来合格とすべき受検者各1名を不合格としていた。また、2020年度の学力検査でも58校457件のミスが発覚。附属中学校等の適性検査でも2021年度は7校21件、2020年度は5校14件でミスがあり、2020年度の並木中等教育学校では合否に関わるミスも1件あったと報告された。

 4月22日の第3回会議では、ミスをなくすための採点システムや日程の見直し等を協議。採点システムについては、東京都や神奈川県、山形県の例を参考にしながら、委員の意見も踏まえた改善イメージを示した。

 マークシート方式への変更については、「学習指導要領に基づいた『思考力・判断力・表現力』を問うことには限界を感じる」「教育活動への影響は大きい」等、中学校長からの聞き取り状況も報告された。20校のうち13校の中学校長がマークシート方式が採用された場合は「一定の周知期間が必要」とした。このほか、解答用紙の様式についても、得点欄を設けて見やすくする等、現行の課題や委員の意見を踏まえ、改善イメージが出された。
《奥山直美》

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