IBSによると、子供は生まれつき複数の言語を習得する能力がある、という考え方を支持する研究結果は数多く報告されている。たとえば、2011年に出版されたカナダの研究チームによる著書「Dual Language Development & Disorders(二言語発達と言語障害※IBS訳)」は、そのような見解を学術的根拠とともに明確に示しているという。
他にも、英語・フランス語のバイリンガル児について調査したカナダの研究(Burns et al., 2007)や、英語・ウェールズ語のバイリンガル児が英語モノリンガル児と同時期に、知っている語彙と知らない語彙の音声を両言語識別できた、というイギリスの報告(Vihman et al., 2007)等がある。これらの先行研究から、2つの言語にふれる環境が原因で音声を聞き分ける能力の発達が遅れることはない、と結論付けている。