大卒進路決定率84.2%、就活苦戦で就職者減…旺文社

 旺文社教育情報センターは、旺文社刊行の「大学の真の実力 情報公開BOOK」の調査データをもとにした2021年3月大学卒業者の動向を取りまとめ、12月8日にWebサイトで公表した。2021年の進路決定率は84.2%で、前年より3.5ポイント減少している。

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国公私立大学別の進路決定率 (c) 2021 旺文社 教育情報センター
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 旺文社教育情報センターは、旺文社刊行の「大学の真の実力 情報公開BOOK」の調査データをもとにした2021年3月大学卒業者の動向を取りまとめ、12月8日にWebサイトで公表した。2021年の進路決定率は84.2%で、前年より3.5ポイント減少している。

 旺文社教育情報センターでは、進路決定率について、大学院等への「進学者」と「就職者」(自営業主等と無期雇用労働者の合計)、医学部や歯学部卒後の「臨床研修医」の合計値が、卒業者に占める割合として定義。9月刊行のデータブック「大学の真の実力 情報公開BOOK」の調査データに基づき、2021年3月大学卒業者の動向をさまざまな切り口で探っている。

 2021年の進路決定率は、前年比3.5ポイント減の84.2%。前年と比較して、就職者が4.0ポイント減り、進学者が0.5ポイント増え、その他が3.5ポイント増加。就職活動に苦戦した状況がうかがえる結果となっている。国公私立大学別の進路決定率は、国立大学が90.0%、公立大学が90.1%、私立大学が82.6%。

 男女別にみると、男子は84.0%、女子は84.4%と、男女間で進路決定率に大きな差異はないが、男子は進学者が多く、女子は就職者が多い傾向にある。卒業者を文系・理系に分け、さらに国公私立別に分析した結果では、国立大学理系の進学者の多さが目立っている。

 学部系統別にみると、全体の進路決定率84.2%を超えているのは理、工、農・獣医畜産・水産、医、薬、看護・医療・栄養の各学部系統。ほとんどの系統で低下傾向にある中、特に文系学部の低下が顕著となっている。

 大学の規模別にみると、前年同様に規模が大きい大学のほうが進路決定率は高い傾向にある。エリア別でも前年同様、北陸・東海地区とそこに所在する県の進路決定率が高くなっている。
《奥山直美》

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