国際研究交流、コロナ影響で派遣・受入れ大幅減少…文科省

 文部科学省は2022年5月18日、2020年度の国際研究交流の概況について調査結果を公表した。1年を通じて新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、派遣研究者数、受入研究者数ともに前年度から大きく減少した。機関種類別では国立大学が多く、「東京大学」が最多だった。

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海外からの受入研究者数(総数/短期/中・長期)の推移
  • 海外からの受入研究者数(総数/短期/中・長期)の推移
  • 海外からの受入研究者数(総数/短期/中・長期)の推移
  • 機関種類別派遣研究者数の推移(短期)
  • 機関種類別派遣研究者数の推移(中・長期)
  • 機関種類別受入研究者数の推移(短期)
  • 機関種類別受入研究者数の推移(中・長期)
  • 派遣研究者数の多い大学等研究機関
  • 受入研究者数の多い大学等研究機関
 文部科学省は2022年5月18日、2020年度の国際研究交流の概況について調査結果を公表した。1年を通じて新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたため、派遣研究者数、受入研究者数ともに前年度(2019年度)から大きく減少した。機関種類別では国立大学が多く、派遣、受入れともに「東京大学」が最多だった。

 国際研究交流の状況に関する調査は、諸外国との年間の研究交流状況等を把握し、国際交流推進施策に関する基礎資料とすることを目的に文部科学省が毎年行っている。2020年度調査は、未来工学研究所に委託し、国公私立大学、高等専門学校、独立行政法人等867機関から有効回答を得た。

 海外への短期派遣研究者数は、調査開始以降、2018年度まで増加傾向がみられたが、2020年度は前年度比15万4,422人(99.8%)減の312人と大きく減少した。中・長期の派遣者数も、近年おおむね同水準で推移していたが、2020年度は前年度比3,161人(75.7%)減と大きく減少した。

 海外からの短期受入研究者数は、東日本大震災等の影響で2011年度にかけて減少し、その後回復したが、2020年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で大きく減少。前年度比2万1,791人(99.3%)減の157人だった。中・長期受入研究者数は、近年おおむね1万2,000人~1万5,000人の水準で推移していたが、2020年度は前年度比3,940人(29.7%)減の9,340人。大きく減少したものの、短期受入に比べ減少の程度は小さかった。

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた期間は、2019年度調査では2020年1月~3月までの3か月間だったが、2020年度調査は1年を通じたため、調査結果に大きな影響を及ぼしている。

 機関種類別の研究者交流状況では、派遣・受入れともに国立大学がもっとも多い。2020年度の短期派遣研究者数は、国立大学が前年度比8万549人(99.8%)減の179人、私立大学が前年度比4万5,318人(99.8%)減の97人。中・長期派遣研究者数は、国立大学が前年度比1,734人(77.5%)減の503人、私立大学が前年度比1,044人(75.8%)減の333人。

 派遣研究者数の多い大学等研究機関は、短期、中・長期ともに「東京大学」が1位。総数(短期+中・長期)は、1位「東京大学」205人、2位「早稲田大学」92人、3位「宇宙航空研究開発機構」64人、4位「東北大学」44人、5位「北海道大学」38人だった。

 一方、受入研究者数は、国立大学等の短期受入研究者数が総数の7~8割を占めており、2020年度は前年度比1万6,155人(99.3%)減の116人。中・長期受入研究者についても、国立大学等が総数の5~6割程度を占め、2020年度は前年度比2,563人(31.3%)減の5,615人。

 受入研究者数がもっとも多い大学等研究機関は、短期が「高エネルギー加速器研究機構」、中・長期が「東京大学」。総数(短期+中・長期)は、1位「東京大学」825人、2位「早稲田大学」780人、3位「大阪大学」555人、4位「京都大学」483人、5位「東北大学」472人であった。


《奥山直美》

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