【大学受験2022】京大特色入試、定員割れの学部・学科が過去最多に

 SAPIX YOZEMI GROUPが運営する京大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「京大研究室」は2022年6月2日、2022年度京都大学「特色入試」の状況分析を掲載した。志願者・合格者共に2021年度入試から減少し、定員割れの学部・学科が過去最多となっている。

教育・受験 高校生
2022京大入試状況「特色入試」
  • 2022京大入試状況「特色入試」
  • 2022年度 特色入試実施状況
  • 2023年度 特色入試選抜方法のおもな変更点(経済学部・工学部)
 SAPIX YOZEMI GROUPが運営する京大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「京大研究室」は2022年6月2日、2022年度京都大学「特色入試」の状況分析を掲載した。志願者・合格者共に2021年度入試から減少し、定員割れの学部・学科が過去最多となっている。

 2022京大入試状況「特色入試」は、導入から7年目を迎えた2022年度の京都大学特色入試について、結果をもとに傾向や特徴を分析しまとめたもの。後半では2023年度特色入試のおもな変更点についても触れている。

 2022年度特色入試では、募集人員145人に対し、全体志願者494人、合格者95人(法学部後期日程を除く)で、倍率は5.2倍となった。前年度より志願者は57人、合格者は23人減少したが、合格者の減少幅が志願者よりも大きかった分、倍率は上昇している。2018年度以降500人を超える数で推移していた全体の志願者も、2022年度は下回る結果に。コロナ禍による課外活動等の制限が長期にわたったことで、出願を諦める受験生が多くなった可能性を指摘している。

 前年度に過去最多(118人)となった最終合格者数も、2022年度は95人と大きく減少し、導入初年度の2016年度についで少ない数に。理学部・数理科学入試でも初めて定員割れする等、定員割れした学部・学科数は過去最多となった。定員を確保したのは、総合人間学部、理学部・生物科学入試、工学部・物理工学科、農学部・地域環境工学科の4つのみ。農学部・食品生物科学科は、前年度に続き2年連続で合格者が0人と、多くの学部・学科で狭き門となった。

 京都大学で唯一後期日程にも入試を実施している法学部後期日程は、特色入試に区分されているものの、形式が一般選抜の後期日程と同様であることから例年多くの志願者が集まっている。2022年度の志願者は360人と前年度よりやや減少したが、倍率(志願者数/合格者数)は16.4倍と高倍率をキープ。ただし、前期日程の合格等により実際の受験者数は大きく減るため、実質倍率(受験者数/合格者数)は2.3倍と、特色入試導入以降もっとも低い数字となった。

 すでに発表されている2023年度特色入試におけるおもな変更点をみると、経済学部は、試験実施方式が「総合型選抜」から「学校推薦型選抜」に変更され、「文系型入試」と「理系型入試」の2区分に分割される。募集人員は現在の学部一括25人から、「文系型入試」15人、「理系型入試」10人の配分に。さらに、2023年度から論文試験を課さず、文系型・理系型それぞれで提出書類と共通テストの成績を総合して合格者を決定する選抜方法へ変更となる。その他、工学部の一部学科の募集人員が増加、各高校からの推薦人数上限が1人から2人に変更といった内容が発表されている。

《畑山望》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top