国立高専全51校「数理・データサイエンス・AI教育」認定目指す

 国立高等専門学校機構は、これまで文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」でリテラシーレベル42件と、すべての応用基礎レベル申請で認定されている。多くの認定を受けた背景には、認定制度が始まる前から取り組んできた事業があった。

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数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度
  • 数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度
  • 数理・データサイエンス・AI教育ピラミッド型人材育成イメージ
  • 「AI戦略2019」における教育改⾰に向けたおもな取組み
  • 国立高等専門学校マップ

 国立高等専門学校機構は、これまで文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」でリテラシーレベル42件と、すべての応用基礎レベル申請で認定されている。多くの認定を受けた背景には、認定制度が始まる前から取り組んできた事業があった。

 政府の定める「AI戦略2019」では、「文理を問わず、すべての大学・高専生(約50万人卒/年)が、課程にて初級レベルの数理・データサイエンス・AIを習得」を具体的目標の1つに掲げている。この達成を目指し、2021年度から大学・高専の正規課程教育のうち優れた教育プログラムを政府が認定する制度「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)」を実施。中でも先導的で独自の工夫・特色を有するものをリテラシーレベルプラスとして選定している。

 国立高専では、2021年度はリテラシーレベルで9校の申請のうち9件が認定、2022年度は33校の申請のうち33件が認定。リテラシーレベルプラスは2021年度は長岡高専、2022年度は富山高専が選定されている。また、一定規模の大学・高専生(年間約25万人)が自らの専門分野への数理・データサイエンス・AIの応用基礎力を習得することを目指す「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(応用基礎レベル)」の公募も2022年度から開始され、国立高専からは5校(苫小牧・旭川・富山・石川・佐世保高専)7件の教育プログラムが8月に認定された。

 全国の国立高専の8割強の42校が認定された背景には2020年度から実施している、Society5.0により実現する未来技術をリードする高専発「Society5.0型未来技術人財」育成事業があった。その中でも「K-DASH(ケーダッシュ)」プロジェクトでは、全国の国立高専と連携し、卒業生の100%にリテラシーレベル、20%以上に専門レベルを習得させ、1%のトップレベルから研究者、起業家等の人材を輩出することを目標としている。

 高専機構は今後、2023年度「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」で、国立高専の残り9校が申請し、全51校で認定を受けることを目指す。


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《川端珠紀》

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