【大学受験2023】東大入試の第1段階選抜…文三のみ実施せず

 SAPIX YOZEMI GROUPによる東大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「東大研究室」は2023年2月24日、2023東大入試状況「一般選抜 第1段階選抜」を公開した。2023年度の第1段階選抜は、文三以外の全科類で実施。文三のみ予告倍率範囲内とみなされ不実施となった。

教育・受験 高校生
2023東大入試状況「一般選抜 第1段階選抜」
  • 2023東大入試状況「一般選抜 第1段階選抜」
  • 2023年度 東京大学 一般選抜 志願者・第一段階選抜実施状況
  • 東京大学 一般選抜(前期日程)第一段階選抜実施結果

 SAPIX YOZEMI GROUPによる東大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「東大研究室」は2023年2月24日、2023東大入試状況「一般選抜 第1段階選抜」を公開した。2023年度の第1段階選抜は、文三以外の全科類で実施。文三のみ予告倍率範囲内とみなされ不実施となった。

 2023年度東大入試一般選抜は、全科類の志願倍率が第1段階選抜予告倍率を上回ったものの、文三(3.02倍)は予告倍率(約3.0倍)の範囲内と同等であるとみなされ、文三のみ第1段階選抜が行われず、それ以外の全科類で選抜が実施された。

 2001年度以降でみると、文三は3回目(2002年、2015年、2023年)の不実施で、全科類で最多に。文理で比較すると、文科は2013年度以降、文一・文二・文三各2回ずつ不実施の年度があるのに対し、理科は2016年度の理二が唯一の不実施で、それ以外はすべて実施されている。

 今回、過去20年でもっとも多い志願者数となった理二は第1段階選抜不合格者も増加し、過去20年では2006年度についで多い不合格者数(428人)に。一方、志願者が減少した理一は、過去20年で2番目に少ない不合格者数(68人)となった。

 第1段階選抜合格者の平均点は、共通テストの平均点上昇にともない、約20~50点程度上昇。もっとも大きく上昇したのは文一で、対前年度+50.20点。上昇幅がもっとも小さかったのは文二で+19.72点。前年度は4科類で過去初めて700点を下回ったが、2023年度は2年連続の理三のみで、他の科類は700点を上回っている。

 共通テスト初年度である2021年度やそれ以前のセンター試験時代の平均水準と比較すると、2023年度の合格者平均点はやや低い傾向。東大受験者レベルでも以前より苦戦しているとみられ、共通テストにおいては高得点獲得が難しくなっていることがうかがえる。

 第1段階選抜合格者の最低得点率をみると、文科では、文一53.2%、文二50.4%。前年度、得点率60%を下回るまで低下した文一がさらに低下し、低下傾向が続いている。理科では、理一の最低得点率が前年度の70.0%から60.3%に大きく低下。合格最低点は543点と、2001年度以降でもっとも低い点数となった。一方、前年度も唯一上昇した理二はさらに大きく上昇。最低得点率79.0%、合格最低点711点と、おおむね2019年度以前の平均水準まで上昇しており、近年、理科の中で理二の最終合格最低点が低い状態が続いていること等により、志願者が流入した影響が及んでいると分析している。

 2023東大入試状況「一般選抜 第1段階選抜」の詳細は、東大研究室のWebサイトで見ることができる。この他、「学校推薦型選抜」「一般選抜 志願状況」についても掲載。2023東大入試について、さまざまな角度から分析している。

《畑山望》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top