国家公務員採用試験、2024年より出題数を削減…人文系科目が選択可能に

 人事院は2023年3月14日、2024年からの国家公務員採用試験の制度改革について発表した。幅広い分野の人材を確保するため、総合職試験(大卒程度試験)に「政治・国際・人文区分」を創設。民間企業と併願する学生がより受験しやすいよう、試験問題の出題数を削減する。

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  • 総合職試験(大卒程度試験)「政治・国際・人文区分」コースBの専門試験

 人事院は2023年3月14日、2024年(令和6年)からの国家公務員採用試験の制度改革について発表した。幅広い分野の人材を確保するため、総合職試験(大卒程度試験)に「政治・国際・人文区分」を創設。民間企業と併願する学生がより受験しやすいよう、試験問題の出題数を削減する。

 人事院では、公務組織の中核を担うことが期待される優秀な人材を継続的に確保していくため、採用試験制度の改革に取り組んでいる。今回その一環として、2024年からの試験の変更点を発表した。

 試験区分では、総合職試験(院卒者試験)の「行政区分」に「政治・国際・人文系」のコース、総合職試験(大卒程度試験)に「政治・国際・人文区分」を創設。総合職試験(大卒程度試験)「政治・国際・人文区分」の専門試験は、従来の「政治・国際区分」と同じ科目を出題する「コースA」と、人文系の科目も出題する「コースB」に分ける。思想・哲学、歴史学、文学・芸術、人文地理学・文化人類学といった分野が新たに出題され、人文系の専攻者が自らの専門分野を選択して受験できるようになる。

 試験については、国家公務員以外も志望し就職活動する人にとっても、より受験しやすい採用試験となるよう、大卒程度試験の「総合職試験(春試験)」「一般職試験」「専門職試験」における基礎能力試験の出題数を40題(知能分野27題・知識分野13題)から30題(知能分野24題・知識分野6題)に削減する。

 知識分野の出題は、単に知識を問うような出題を避けて時事問題が中心となるよう変更。普段から社会情勢等に関心をもっていれば対応できるような内容にするとしている。また、高卒程度試験を含むすべての基礎能力試験の知識分野において、「情報」分野の問題を出題する。

 総合職試験(院卒者試験)の「行政区分」、総合職試験(大卒程度試験)の「政治・国際・人文区分」「法律区分」「経済区分」の専門試験(記述式)についても、解答題数を3題から2題に削減。試験準備の負担感を軽減する。出題数や解答題数の削減にともない、解答時間も短縮となる。

《奥山直美》

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