受験の新鉄則…皆平等に訪れる夏、勝敗の鍵は「休み前」にあり

 夏は受験の天王山。その夏を実りあるものにするためには、ひと足早い6~7月の過ごし方が鍵になると話すのは、個別指導塾「TOMAS」教務本部責任者の松井誠氏だ。中学、高校、大学それぞれの受験生に向けて、夏に一歩抜きん出るためのアドバイスをもらった。

教育・受験 小学生
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個別指導進学塾「TOMAS」教務本部責任者・副局長の松井誠氏
  • 個別指導進学塾「TOMAS」教務本部責任者・副局長の松井誠氏
  • 「受験の天王山となる夏を制するには、ひと足早い6月の過ごし方が鍵」と語るTOMAS 松井誠氏
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  • 丁寧な個人指導が魅力
  • 個別指導進学塾「TOMAS」教務本部責任者・副局長の松井誠氏

 夏は受験の天王山。志望校合格に向けて、夏休みをいっそう実りあるものにするためには、ひと足早い6~7月の過ごし方が重要だという。マンツーマンの完全個別指導を展開する進学塾「TOMAS」教務本部責任者であり副局長の松井誠氏に、中学受験生、高校受験生、大学受験生とその保護者に向けて、夏に一歩抜きん出るためのアドバイスをいただいた。


<目次>
志望校も合否も変わる、夏の過ごし方
中学受験編:夏休み、逆転するための地盤作りを
スランプの克服は専門家を味方につけて
高校受験編:夏からの猛勉強でトップ校を目指せる
大学受験編:志望校合格への戦略を見通して
初夏が勝負! 力を付けて勝負の夏に挑む
皆に平等に訪れる夏休み、勝負の分かれ目は「休み前」にあり

志望校も合否も変わる、夏の過ごし方

--どの学齢の受験生にとっても、夏は「天王山」と言われますが、そう表現される所以を教えてください。

 中学、高校、大学すべての受験において試験本番のちょうど半年前となるのが夏休み。まとまった時間が取れるのはもちろん、学校の授業だけでも体力を奪われてしまいがちな小学生も、部活が忙しい中学生も、夏休みは学習に集中できる貴重な時期です。そのため受験生は皆夏休みに勝負をかけてきますので、この時期にどれだけ多くのことをできるかが、受験を突破できるか否かに大きく関わってきます。

 まず大切なのは、習っていないところ(未習分野)を少しでも減らすこと。秋までに全範囲の学習を終えているか、弱点を少しでも克服しているかで、それ以降の過去問演習や志望校対策に差が出てくると言っても過言ではありません。

 前提として、過去問というのは、その年の受験生がいちばん仕上がった状態で挑んだうえで合格基準点の6、7割を目指すものです。いくら過去問を解いても、習っていない範囲が出たら手も足も出ません。たとえば高校入試でいうと、中3年の後半で習う「三平方の定理」が入試では頻出だったり、公民が最後まで終わっていなかったり。まだ受験生として仕上がっていない段階で過去問を解くと、どうしても低い点数に留まってしまいます。つまり未習分野があると、入試までの到達度を正確に計ることができないのです。したがって、現時点で全範囲が終わっていないお子さまは、まず未習分野の学習を進めることを優先してください。

--中学受験、高校受験、大学受験いずれの受験生も、ペースアップして、まずは未習分野を終わらせることが大切なのですね。受験戦略として「全体を早く終わらせて繰り返すことが大切」とおっしゃいますが、その理由を教えてください。

 夏休みの前までに全体の範囲を終わらせて、それを夏休みに全部復習し直し、秋からの志望校対策につなげていくというのが受験勉強の鉄則です。その意味でも、夏休みの35~40日間の学校に行かない期間を有効活用して、未習分野や弱点をつぶしておく。かつ、1回解くだけでは定着しませんので、繰り返すことが大事です。9月以降の模擬試験を経て、志望校、併願校を決めていくことになります。9月の時点で大きな弱点や未習範囲があるとガクッと点数も偏差値も下がり、モチベーションも下がってしまいます。それを避けるためにも、早めに準備し、弱点を克服し、基礎を盤石にしておくことが大切です。

完全個別指導進学塾「TOMAS」教務本部責任者・副局長の松井誠氏

中学受験:夏休み、逆転するための地盤作りを

--まず中学受験生に向けて、アドバイスをいただけますか。

 まず、中学受験というものについて今一度整理しましょう。ほぼ全員が受験を経験するのが高校受験だとすると、中学受験というのは首都圏の小学生の約15%、全国では10%弱と、ごく限られた子供だけが挑む受験です。中学受験を考えるご家庭は、概して経済的にもゆとりがあり、お子さまの教育に対し「より良い環境で子供を育てたい」と熱心に考えていらっしゃいます。同じような境遇で、同じように子育てへの熱い思いをおもちのご家庭のお子さまたちが集まって、塾通いをし、入試に挑むわけですから、必然的に厳しい受験になってきます。

 そのなかでも難関校への高い進学実績を誇る中学受験塾は、先んじて全単元を終わらせて4回、5回と徹底的に繰り返し定着させるといった戦略をとっています。どうしても行きたい学校がある場合は、そういった先頭を走っている子たちに追いついていかなければなりません。そのために不可欠なのが弱点を明確にして夏休みに臨むことです。

--なるほど。未習分野をなくし、弱点をつぶす行程を早めに着手するということですね。弱点の明確化のために、具体的にどのようなことをすれば良いでしょうか。

 まずは、これまで受けた模試を一旦整理すること。中学受験における受験生本人はまだ小学生ですから、弱点発見には親御さんのサポートも必要です。これまでに受けた模試を時系列、分野別に整理して、間違っている問題を洗い出すことで、わが子の苦手な部分がわかってくると思います。

 模試の後、解答解説や帳票と一緒に配布される正答率表と照らし合わせて、正答率50%以上なのに間違えてしまった問題があれば、そこを注視してください。うちの子は理科の力学が苦手なんだ、算数はそもそも1行題からやらないといけない、割合を使った問題ができていないな、速さの問題が苦手だな、食塩水の問題を落としがちだなど、失点箇所がわかるだけでも、それ以降の学習の進め方が違ってくると思います。他の受験生は解けているのに、落としている問題を洗い出し、そこを重点的に復習するというのがポイントです。

 夏休みは塾の夏期講習がぎっしり入ると思いますので、その予習復習の時間をしっかり取ったうえで、自分の苦手箇所まで学習するのは容易ではありません。できるだけ夏前にやっておくこと。遅れることなく夏休みのスタートを切れる状態にしておくことが大事ですね。

データを参照しながら自らの弱点を洗い出しておくことが大切

スランプの克服は専門家を味方につけて

--模試を分析して弱点を把握することが、効率的な学びの近道になるのですね。

 ふだん家で何気なく取り組んでいる宿題の問題と、対策して集中して解いた模試の問題。どちらの復習が効果的かといえば、圧倒的に後者です。模試で一生懸命解いて、それでも間違えてしまった問題のほうが、子供の記憶にも残りますし、復習には最適な教材です。模試の結果が出て、点数が何点とか偏差値がいくつというのは、副産物にすぎません。

 先ほどお伝えしたとおり、正答率表に照らし合わせながら復習しましょう。そしてテキストを参照すれば解けた問題、問題文の読み違えや思い違い、書き写す段階で間違えた問題など、不正解の理由ごとに分類してみてください。そうすることで「これが出来ていたらプラス12点で偏差値58になるよね。あなたが行きたい学校にも入れるよ」と目標との距離が具体的に見えます。模試の結果をしっかり分析しているご家庭と、していないご家庭では大きく差がついてきます。

 とはいえ、そこまで手がまわらないご家庭も多いと思います。弱点、苦手の洗い出しについては、私たちのような個別指導塾が得意とするところです。ぜひご相談いただけたらと思います。

わが子に適した夏の学習法は? TOMASが教える家庭ごとの受験対策

--夏休み中の保護者の関わり方についてもアドバイスいただけますか。

 お子さまはまだ12歳ですから、子供が気持ちよく勉強するためのサポートに徹してほしいですね。いくら受験生でも夏休み期間中、ひたすら勉強するのは無理だと思いますので、ちゃんと息抜きをさせてあげることも必要です。

 また、休み中にお子さまがスランプに陥ったり、学校や塾の宿題をしなかったり、過去問の答えを丸写ししたりしても、親は感情をアップダウンさせないことが大事です。私自身も子供がいるので、自分の子供には冷静になれないという気持ちはよくわかりますが、やはり親御さんのメンタルのアップダウンは子供にとってマイナスになります。もしお子さまとぶつかりそうになったら、その代わりに私たちの教室の先生にぶつかってきてください。いくらでも話を聞いて、一緒に解決策を考えます。

--本番まで親のメンタルがもたないというのは2学期や直前期によく耳にします。夏前の段階で、頼れる専門家を見つけておくと心強いですよね。

 中学受験というレベルの高い集団の中で週に3回、4回と塾に通って、毎月クラス分けテストでしのぎを削っているだけでも子供は偉いんです。「わが子のことだからこそわからない」「感情的になってしまう」というのは親ならば当たり前。成績を上げるということに関してはもちろんですが、親御さんとお子さま自身のメンタルのケアについても、最後まで悔いなくきちんと受験まで向かわせてあげられるという自信はあります。

--中学受験に向けた夏、学習スケジュールをどのように組んでいくのが良いでしょうか。

 まず夏休みは自塾の夏期講習があります。ほかにも修学旅行や動かせない予定がある場合は、先にカレンダーに書き込んでおきます。その後、空いている日を見つけて「ここで理科の弱点補強をする」「ここは少し休む」とスケジュールを立てていきます。とりわけ集団塾に行っていると、塾から「やりなさい」と言われたことをこなすだけで、夏があっという間に終わってしまうんです。

 さらにお子さまに苦手分野があったとしても、塾の講習はお構いなしに進んでいきます。それについていくためにもTOMASでは「プレ夏期講習」として、お子さまの弱点分野を5月、6月のうちからピンポイントでとことん指導します。集団塾と違って、ご家庭ごとの希望で授業時間を設定できるのも強みですね。

ご家庭ごとの希望で授業時間を設定できるのも個人指導塾ならではの魅力

高校受験:夏からの猛勉強でトップ校を目指せる

--続いて高校受験について。夏に取り組むべき課題と、お勧めの夏の過ごし方について教えてください。

 高校受験は、公立校と私立校の問題で難易度、出題範囲に大きな差があるため、どこを受験するかによって取組み方が異なります。

 学習課題については、一部の最上位生を除いて、今の時点で全範囲を終えている生徒は少ないはず。受験の鉄則に従って、まず未習分野をなくし、入試問題に早く取り組める体制を整えることが大切です。

 過去問に関しては、これまでも受験にターゲットを絞ってやってきたお子さまは早めの時期から取り組みましょう。一方、高校受験に関しては、中3の夏まで部活で忙しく夏から本格的に勉強を開始するお子さまも多いはずです。過去問をやっても習っていない範囲ばかりで手も足も出ないケースも多いと思いますので、まずは未習分野をつぶすことを優先してください。スタートが遅れたお子さまでも焦る必要はありません。しっかり弱点を潰して、ここから繰り返し学習に入っていけば、9~ 11月と偏差値が上がっていくものです。安心してください。

--特に大会やコンクールに出場する部活に入っているお子さまには、引退してから本格的に受験勉強をスタートするお子さまも多いですね。

 10%の限られた層による中学受験に対し、高校受験は日本全国ほとんどの子供が受ける受験です。夏に本腰を入れて、長期休み以降に力をつけていく子は多くいます。地頭が良くて勉強もやればできるけど、それまでは部活に力を入れていたような子が、夏休みから体力と根性で追い上げて秋以降にどんどん伸びていくのをたくさん見てきました。ある程度学校の成績をキープしていることは前提ですが、「今は偏差値40だけど早慶を目指してみよう」といったように、高校受験生の5~6月は理想を高く掲げて良いと思います。 

 高校受験生ともなれば、子供自身の精神年齢もかなり上がっています。あの学校に行きたい、あの高校で部活をやりたいと、ひとたびスイッチが入れば、本人の努力次第で今からでも十分に間に合います。部活引退後の受験勉強には、一律のカリキュラムでやっていく集団指導より、苦手科目・単元を見極め、ムダを省くことのできる個別指導が効率的です。学校でオール5を取っているお子さまも、その県のトップ校、私学の上位校に行くのであれば、学校の勉強だけでは対応できませんので、そこはプラスアルファの個別戦略が必要になってきます。

--首都圏高校入試の昨今の動向について教えてください。

 東京の受験生には開成や慶應といった難関私立はもちろん、日比谷や西といった公立も根強い人気があります。一方、神奈川でも「慶應よりも横浜翠嵐や湘南」、千葉でも「渋幕よりも県立千葉」といったように、難関私立よりも公立トップ校を目指すご家庭が昨今増えてきたように感じます。埼玉も同様で、今も公立校の人気が高い印象です。

 県立や公立のトップ校を目指すには、やはり学校の成績でオール5が理想、少なくとも素点で40は欲しいところです。そうなると模試以前に、学校の定期テストが大事。さらに学校の勉強だけでなく、部活も生徒会などの課外活動も一生懸命にやっている子たちがトップ校に集まります。それゆえ、優秀かつ生き生きとしたお子さまが公立校に集まることで、学校の雰囲気も良く、親御さんにとっても魅力的に映るのだと思います。実際に通われている生徒の皆さんの満足度も高いと聞いています。

 TOMASでは駿台グループとともに駿台TOMASとして2023年4月から、公立トップ校を目指す高校受験生に向けて難関校合格ノウハウを詰め込んだ「トップレベル講座」の展開を始めました。中学2年生を対象にした少人数制指導のプログラムです。立川校、千葉校、所沢校の3校舎での実施と限られていますが、公立トップ校を目指す中2生には、ぜひ体験いただきたい内容です。

公立トップ高校を目指す中2生対象「トップレベル講座」開講

大学受験:志望校合格への戦略を見通して

--最後に大学受験生について。夏休み前のこの時期、そして夏休み自体の過ごし方も含めて、アドバイスをお願いします。

 大学受験はそれまでの10年以上の学習習慣によって、受験勉強の仕上がり具合も学習方法も変わってきます

 ましてや大学受験は勉強する科目も多く、範囲も非常に広いですよね。日本史、化学、数学など、どれをとっても量が多いので、計画をしっかり立てて、自分で各科目を組み合わせていかなければなりません。中学受験や高校受験のように、全教科丸ごと1つの塾に通うのではなく、数学はA塾、英語はB塾、この科目は予備校で受講して、この科目は通信講座で勉強するというような、教科それぞれの学習法が有効な場合もおおいにあります。6月ごろから各塾の講座の申込みが始まりますので、夏をどう過ごすか今のうちにしっかり計画を立てておくことが重要です。

--大学ごと受験科目が異なるだけでなく、選抜方法も多様化していますね。

 はい。最近の大学受験の傾向として、学力選抜試験で合格して入学するのは半分ぐらいで、内部進学や総合型選抜、学校型選抜などの推薦入試で入学する「年内入試」の入学者が半数を超えたとも聞いています。推薦にしようか、一般受験をしようか、または附属の大学に内部進学するかという、志望校選びの相談に乗ってもらえる専門家を早いうちに見つけておくと良いですね。「あなたの強みを生かせるこんな入試をやっている大学があるよ」「今から頑張ればこんな大学にも行けるよ」といった多様化する進路の選択に関わることについても、私たち「TOMAS」の進学アドバイザーはサポートしています。困ったときには、ご相談いただけたらと思います。

--大学受験ともなると、親が介入するとかえって混乱を招きかねないので、専門家が二人三脚で伴走してくれるのは心強いですね。

 通塾や受験にまつわる家計の経済的な問題は別として、受講するカリキュラムや勉強方法に関して親御さんが関わることは少なくなってきますね。それに、大学入学共通テストが導入されて3年目、大学受験そのものが保護者世代のそれとは大きく変わってきています。最近の受験事情について教えてほしいという相談を、親御さんからお寄せいただくことも増えています。

「受験そのものが保護者世代と大きく変わってきているからこそ、専門家を頼ってほしい」と話す松井氏

「プレ夏期講習」で力を付けて勝負の夏に挑む

--最後に、夏を制するために、すべての受験生にエールをお願いします。

 繰り返しになりますが、夏休みはいちばんまとまった時間が確保できる時期です。その夏を有効に過ごすために、まずこの6月は、夏の予定を立てることやるべきことを明確にしておくこと模試を分析し苦手分野を洗い出すことが大切です。そして夏休み期間は、過去問演習が本格化する9月を迎える前に、問題を解くスピードを上げ、今まで受けた模試を活用して苦手分野を潰すことが重要になります。

 TOMASでは5月中旬から「プレ夏期講習」をスタートし、勝負の夏期講習でより大きな成果が出るようなカリキュラムを作成して指導しています。6月からでもまだ間に合います。天王山の夏に挑む、すべての受験生の力になれるように全力でサポートしていきたいと思います。

--ありがとうございました。


皆に平等に訪れる夏休み、勝負の分かれ目は「休み前」にあり

 「夏はどの子も皆頑張るんです。だからこそ、夏に力をつけるためには夏前の準備が不可欠です」と強調する松井先生。未習分野のペースアップや模試の分析、弱点補強、基礎固め、過去問演習…。受験生にとって「自分には今、何が最優先なのか」を客観的に見極めるのは難しい。いずれの学齢であっても、多かれ少なかれ保護者のサポートが必要だ。

 個別指導TOMASだからこそ実現できる自由度の高い学びのスタイルは、決して今までの学習を否定することなく、「今ここ」から合格までの道筋を照らしてくれる。合格までの戦略を立てたい大学受験生本人はもちろん、集団塾での学習効果を最大化したい高校受験生や、お子さまのサポート方法に悩む中学受験の保護者の方も「プレ夏期講習」を皮切りに、TOMASの門をたたいてみてはいかがだろうか。

先手必勝! 6月を制するためのTOMAS「プレ夏期講習」

《吉野清美》

吉野清美

出版社、編集プロダクション勤務を経て、子育てとの両立を目指しフリーに。リセマムほかペット雑誌、不動産会報誌など幅広いジャンルで執筆中。受験や育児を通じて得る経験を記事に還元している。

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