大学3・4年生の4人に1人、就活で「ChatGPT」を利用

 dodaキャンパスは、大学3・4年生を対象に、就活における「ChatGPT」の活用実態を調査し、2023年7月20日結果を公開した。就活の「企業の志望動機の作成」で多く利用されており、AIの活用で作業や情報整理の時間短縮、思わぬ気付きなどのメリットが評価されている。

教育・受験 大学生
就活でChatGPTなどの生成AIサービスを使用したことがあるか
  • 就活でChatGPTなどの生成AIサービスを使用したことがあるか
  • 就活のどのような場面でChatGPTなどの生成AIサービスを活用したか
  • 就活でChatGPTなどの生成AIサービスを利用した理由
  • 就活でChatGPTなどの生成AIサービスを利用したメリット
  • 就活でChatGPTなどの生成AIサービスを利用したデメリット
  • ChatGPTなどの生成AIサービスが書類選考や面接対策に役だったか
  • 今後ChatGPTなどの生成AIサービスを使ってみたいと思うか

 dodaキャンパスは、大学3・4年生を対象に、就活におけるChatGPTなどの生成AIサービスの活用実態を調査し、2023年7月20日結果を公開した。就活の「企業の志望動機の作成」で多く利用されており、AIの活用で作業や情報整理の時間短縮、思わぬ気付きなどのメリットが評価されている。

 「dodaキャンパス」は、学生が自身の努力や学び・経験などをデータベースに蓄積し、個性を可視化することにより、企業が自社のキャリア教育プログラムやインターン・採用選考等のオファーを送ることができるdoda発 新卒オファーサービス。2023年1月時点で約93万4,000人の学生が登録をしており、国内最大級の学生データベースを保有している。

 本調査は、dodaキャンパス会員の大学3・4年生(25年卒・24年卒)を対象に、Webアンケートで実施した。調査期間は2023年6月12日から6月18日。有効回答数は452人。

 就活で「ChatGPT」利用したことがあるかと聞いたところ、26.5%の学生が「はい」と回答。4人に1人の学生が「ChatGPT」の利用経験があることが明らかになった。

 就活において、具体的にどのような場面で活用したかについては、1位は「企業の志望動機の作成」(63.6%)で、2位の「自己PRの作成」(62.8%)と僅差だった。利用した理由については、6割の学生が「時間短縮のため(企業分析やES作成などの作業時間)」と回答。2位も「時間短縮のため(今後のキャリアや自己分析などの思考整理)」(45.8%)となり、「ChatGPT」を利用することで確保できた時間を、思考の整理や自身を見つめ直す機会にするなど、有効に活用している学生が多いことが推測される。また、3位は「話題になっているため/興味本位で」(43.3%)となり、「ChatGPT」などの生成AIサービスに対する学生の興味・関心の高さもうかがえる結果となった。

 「ChatGPT」を利用した学生が感じたメリットの最多は「自分では思いつかない気づきが得られた」(77.5%)、2位「時間短縮できた(企業分析やES作成などの作業時間)」(61.7%)、3位「時間短縮できた(今後のキャリアや自己分析などの思考整理)」(40.8%)と続く。一定の期待した効果が得られた学生が多い結果となった。

 一方で利用のデメリットについては、65.3%の学生が「なかった」と回答。利用の効果の有無にかかわらず、デメリットはなかったと感じた学生が多い結果になった。

 書類選考や面接対策などの就活において役立ったかについては、1位「多少役立った」(53.3%)、2位「すごく役立った」(40.8%)となり、ほとんどの学生が自身の就活に何らかの形で役立ったと感じていることがわかる。就活に利用した学生に今後も「ChatGPT」を利用したいかを聞いたところ、63%の学生が「はい」と回答している。

 就活で「ChatGPT」を利用していない理由については、「生成系AIを、目的を持って使うことが不正のように感じられ、気が引ける」「精度が悪く、何より話したいことと文脈がずれて使い勝手が悪い」「効率性よりも、自分の言葉で表すことに意義があると思う」などの声が寄せられている。

《中川和佳》

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