子供の就活で「オヤカク」保護者の半数以上が経験、マイナビ調べ

 マイナビは2024年2月13日、「マイナビ 2023年度 就職活動に対する保護者の意識調査」の結果を発表した。保護者の約半数が「共働きするほうが良い」「男性も育休を取得し子育てするほうが良い」と考えているが、父親と母親の男性育休に対する意識に大きな差があることが明らかになった。

教育・受験 大学生
子供の内定企業から受けた連絡
  • 子供の内定企業から受けた連絡
  • 結婚後は、夫婦で共働きをするほうが良いと思う
  • 育児に際しては、男性も育休を取得して子育てする方が良いと思う
  • 育児に際しては、男性も育休を取得して子育てする方が良いと思う(保護者・子供の男女別)
  • 就職活動や日ごろのコミュニケーションを通じて、子供から「Z世代らしさ」を感じた部分
  • 就職活動をしていた当時、自身または世間で一般的だった働き方に関する考え方
  • 学生が内定先決定の際に助言や意見を聞いた相手

 マイナビは2024年2月13日、「マイナビ 2023年度 就職活動に対する保護者の意識調査」の結果を発表した。保護者の約半数が「共働きするほうが良い」「男性も育休を取得し子育てするほうが良い」と考えているが、父親と母親の男性育休に対する意識に大きな差があることが明らかになった。

 調査は2024年1月11日と12日、大学4年・大学院2年以上で今年就職活動を終えた、もしくは現在活動中の子供をもつ保護者を対象にインターネットで実施した。有効回答数は1,000名。

 子供の将来の子育てについて、「結婚後は、夫婦で共働きをするほうが良いと思う」と答えた割合は49.2%。男性育休については、49.6%が「男性も育休を取得し子育てするほうが良いと思う」と回答し、共に約半数となった。ただし、男性の育休取得については保護者の性別によって10ポイント以上の差があり、こうした差が今後小さくなることが、子供の男性育休に対する意識をより向上させていくうえで重要になると考えられる。

 就職活動や日ごろのコミュニケーションを通じて子供に「Z世代らしさ」を感じる点を聞くと、もっとも多かったのは「わからないことは誰かに聞かずにすぐにスマートフォンで調べること」40.0%となった。ついで「就職活動含め日常的にSNSを活用している」37.9%、「オンラインでの活動になれている」30.4%となった。就職観に関するものでは「1つの会社に勤めあげるというイメージが少ない」17.2%、「大手企業にこだわらない」16.3%、「競争心がない」14.8%、「出世欲がない」14.2%、「長時間労働や休日出勤への抵抗感が強い」10.9%などの回答が多かった。

 一方、保護者が就職活動をしていた当時、自身または世間で一般的だった働き方を聞いたところ、もっとも多かったのは「転職は今ほどまだ一般的ではなかった」46.1%で、「長時間労働や休日出勤などは当たり前だった 」44.8%、「結婚や出産・育児のタイミングで退職する人が多かった」42.4%、「1つの会社に勤めあげキャリアアップを目指すことが当たり前だった」41.5%などの回答が続いた。終身雇用や長時間労働を前提とした時代に就職活動を行っていた保護者と、Z世代である子供の就職観にはギャップがあることがわかる。

 子供の内定企業から「内定確認の連絡」(いわゆる「オヤカク」)を受けたという回答は52.4%と半数以上となり、増加傾向にある。2024年卒の学生を対象にした調査では、内定先に関する意思決定の際に助言や意見を聞いた相手としてもっとも多かったのは「父親・母親」61.9%であり、学生の意思決定への保護者の影響は大きいといえる。こうした背景から、内定学生の保護者に対して同意の確認を行う企業も増えているものと考えられる。

《中川和佳》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top