大卒就職率98.1%、過去最高水準に…文科省・厚労省調査

 文部科学省と厚生労働省は2024年5月24日、2024年3月大学等卒業者の4月1日現在の就職状況を発表した。大学生の就職率は98.1%で、前年同期より0.8ポイント上昇し、過去最高の水準となった。

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就職(内定)率の推移(大学)の推移
  • 就職(内定)率の推移(大学)の推移
  • 令和5年度大学・短期大学・高等専門学校・専修学校卒業者の就職状況調査(2024年4月1日現在)
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 文部科学省と厚生労働省は2024年5月24日、2024年3月大学等卒業者の4月1日現在の就職状況を発表した。大学生の就職率は98.1%で、前年同期より0.8ポイント上昇し、過去最高の水準となった。

 「大学等卒業者の就職状況調査」は、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校卒業者の就職状況の実態を把握し、就職問題に適切に対処するための参考資料を得るため、1996年度(平成8年度)より実施。2023年度は文部科学省・厚生労働省において、112校(国立大学21校・公立大学3校・私立大学38校・短期大学20校・高等専門学校10校、専修学校20校)を抽出。6,250人を対象に、電話・面接などで調査し、4月1日現在の状況を取りまとめた。調査における卒業者全体(進学希望者・自営業・家事手伝いなど含む)に占める就職者の割合(大学のみ)は73.3%。

 大学の就職率は、前年同期比0.8ポイント増の98.1%で、調査開始以降、過去最高の水準となった。このうち、国公立大学は98.5%(前年同期比1.1ポイント増)で過去最高、私立大学は97.9%(同0.7ポイント増)で、2017年度(2018年4月)につぐ、過去2番目の高水準だった。

 文理別では、文系が97.9%(前年同期比0.8ポイント増)、理系が98.8%(同0.7ポイント増)。男女別では、男子が97.9%(同0.6ポイント増)、女子が98.3%(同1.0ポイント増)。大学・男女別では、国公立大学の男子97.6%・女子99.5%、私立大学の男子97.9%・女子97.9%。このうち、理系の就職率、男子大学生の就職率、国公立大学の女子就職率、私立大学の男子就職率が、過去最高となった。

 地域別の就職率は、「中国・四国地区」99.6%(前年同期比1.0ポイント増)がもっとも高く、ついで、「九州地区」98.9%(同2.7ポイント増)、「中部地区」98.8%(同3.4ポイント増)、「関東地区」98.1%(同0.3ポイント減)、「近畿地区」97.9%(0.3ポイント増)、「北海道・東北地区」95.4%(同0.6ポイント増)。中国・四国地区が過去最高となる一方、関東地区は唯一、前年同期比で減少に転じた。

 大学以外の就職率は、短期大学が、前年同期比0.7ポイント減の97.4%、高等専門学校が前年同期比0.8ポイント増の100.0%、専修学校(専門課程)が同1.8ポイント増の97.5%だった。

 文部科学省では引き続き、関係府省と連携し、未就職のまま卒業したした人などに対し、新卒応援ハローワークが連携し、継続した支援がなされるよう努めるとしている。

《川端珠紀》

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