【中学受験2025】「好きなことで世界に挑戦する力」を育てる三田国際学園の教育とは

 10代という年齢にもかかわらず、世界を舞台に活躍する北條友葵さんと角野陽奈美さん。日本で生まれ育ったふたりをここまで育てた三田国際学園とはどのような学校なのだろうか。インタビューで明らかにする。

教育・受験 小学生
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左から、今井誠先生、角野陽奈美さん、北條友葵さん
  • 左から、今井誠先生、角野陽奈美さん、北條友葵さん
  • 三田国際学園4期生で、2024年9月からプリンストン大学へ進学する北條友葵さん
  • Japan Science&Engineering Challenge2023受賞、International Science&Engineering Fairに出場後、文部科学大臣特別賞を受賞した、現在高校3年生の角野陽奈美さん
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  • 三田国際学園副校長・広報部長の今井誠先生

 陸上・ハードルの日本代表選手として活躍し、この9月からはアメリカの名門プリンストン大学に進学する北條友葵さん。国際大会で計算生物学(バイオインフォマティクス)の研究結果を発表する角野陽奈美さん。10代にして世界を舞台に活躍する彼らの母校は三田国際学園だ。

 日本で生まれ育ち、「ゲームが大好きな普通の小学生だった」というふたりは、「三田国際学園に通っていなければ、今の自分はなかった」と口をそろえる。彼らをここまで育てた三田国際学園とはどのような学校なのか。今井誠副校長と北條さん、角野さんが語る同校の教育とは。

【プロフィール】
今井誠先生:三田国際学園副校長・広報部長
北條友葵さん:三田国際学園4期生。中学で陸上部に入部し、ハードルを始める。2023年東アジアU20選手権、2024年U20アジア陸上競技選手大会に日本代表として出場し、アジア大会では銅メダルを獲得。9月からプリンストン大学へ進学。
角野陽奈美さん:三田国際学園5期生。高校2年時にJapan Science&Engineering Challenge2023(「高校生・高専生科学技術チャレンジ」以下JSEC2023)で日本ガイシ賞を受賞。日本代表としてInternational Science&Engineering Fair(「国際学生科学技術フェア」以下ISEF2024)に出場し、その功績から文部科学大臣特別賞を受賞。現在高校3年生。

「ゲーム好きな普通の小学生」が三田国際学園を選んだ理由

--世界を舞台に活躍するおふたりですが、なぜ三田国際学園を目指そうと思ったのですか。

北條さん:直接的なきっかけは兄が通っていたことですが、中でも学校見学のときに見た授業スタイルに強く惹かれました。それまでは先生が前に立って教える一方通行の授業しか知らなかったので、誰もが積極的に発言できる雰囲気が良いなと思いました。

三田国際学園4期生で、2024年9月からプリンストン大学へ進学する北條友葵さん

角野さん:私も自由な校風の学校が良いと思っていたので、ここなら好きなことに没頭できそうだなと感じました。特に私の代(三田国際学園5期生)は中学からのメディカルサイエンステクノロジークラス(以下、MSTC)ができたばかりで、生徒ひとりひとりが自分のテーマをもって研究活動を行えるところに強く惹かれました。

国際大会で計算生物学(バイオインフォマティクス)の研究結果を発表する、現在高校3年生の角野陽奈美さん

--北條さんは、小学生のころから陸上をやっていたのですか。

北條さん:いえ、陸上を始めたのは中学で部活に入ってからです。小学生のころは、友達とゲームをしたり、公園で鬼ごっこをしたりするのが好きな、どこにでもいる普通の子供でした。

--角野さんは小学生時代から理系科目が得意だったのでしょうか。

角野さん:私は特に算数や理科が得意だったわけでもなく、むしろどちらかといえば文系かなと自分では思っていました。読書が好きで、SF小説の星新一や推理小説のアガサ・クリスティの作品を愛読していました。当時からはバイオインフォマティクスの研究をしている今の自分が想像できないくらいです。

高2の冬からアメリカの名門大学に挑む

--北條さんは、中学でまったくの初心者から陸上を始めたということですが、どうやって日本代表になるまでの実力を磨いていったのでしょう。

北條さん:三田国際学園の陸上部には指導力のある顧問の先生がいて、これまでも都大会やその先の南関東大会、インターハイに出場できる選手を輩出してきました。僕の場合もその先生に指導していただき、中2で都大会の決勝、中3で全国大会に出られるようになり、ステップアップしていった感じです。

--海外大学への進学は、いつごろから考え始めましたか。

北條さん:高2の冬です。それまでは、国内の大学に一般入試で進学しようと考えていました。ところが仲の良い友達から、「北條なら陸上での実績があるし、今からでも海外の大学を目指せるんじゃない?」と言われて、初めて海外という選択肢を意識するようになったんです。実際に調べてみたところ、アスリートのリクルート制度を使えば、アメリカの名門大学であるアイビー・リーグを目指すことも夢じゃないかもしれないと考え始めました。

--とはいえ、アイビー・リーグとなれば世界中から才能あふれる出願者が集まりますから、かなり高いレベルの英語力や学校の成績など、準備は一筋縄では行かない気がするのですが。

北條さん:そうですね。ただ、三田国際学園の陸上部では、競技の目標タイムと同様に、定期テストの目標も達成できるよう、逆算して毎日のタスクを設定することが習慣化されていました。そのおかげでGPA(GradePointAverage:学校での成績の平均値)に困ることはなかったのですが、英語力は大きな問題でした。僕の場合、陸上の練習が最優先だったので、塾には通わず、学校の勉強だけで何とかしようとしました。

 そこで高3から、英語の授業はアドバンストレベルに入れてもらいました。帰国生が多い授業で、文法も単語も間違いだらけの拙い英語で発言するのは恥ずかしかったのですが、クラスには僕の英語を変だと思って笑うような人は誰ひとりいませんでした。むしろ、周囲の高い英語力に刺激を受けてモチベーションが上がりましたし、先生方も、生徒のチャレンジしたいことをどうやって叶えるかを一緒に考えてくれる雰囲気があり、とても心強かったです。僕のように高2の冬から海外の大学を目指して合格した先輩もいるからと励まされ、その言葉を希望に頑張ることができました。

--具体的にはどんな方法でアイビー・リーグに入れるレベルまで英語力を引き上げられたのですか。

北條さん:リーディングとリスニングは、過去問を使って地道に自分で勉強しました。けれどスピーキングとライティングは独学だけでは限界があり、先生にお願いしてテスト形式で練習しました。それに加えてライティングでは、生成AIや機械学習が得意な友達からのアドバイスで、ChatGPTにも採点基準を学習させたうえで添削させて、ブラッシュアップしました。その甲斐あって、最終的にはIELTSでスコア7.0以上を取ることができました。

塾に通う時間はなく、学校の勉強と周囲のサポートで「最終的にはIELTSでスコア7.0以上を取ることができた」という北條さん

計算生物学との出会いから国際舞台までの道のり

--続いて、角野さんの学校生活について聞かせてください。いつから研究活動を始めたのですか。

角野さん:中学時代は今の研究とは関わりのない生活をしていました。中学1年時は運動部に入部したものの中2でコロナ禍になり、部活はこのころ辞めてしまって、ゲームをしたり、アニメやSNSを見たりと、家でのんびり過ごすことが多かったです。ただ、このころに偶然『利己的な遺伝子』という本を見つけて、難しくて拾い読み程度だったものの、生物学へ興味をもつようになりました。

 MSTCでは、中学2年生の基礎研究αからそれぞれ自分の研究テーマをもち、高校からより本格的な研究を始めるのですが、まず最初にどんなテーマにするかを先生と対話しながら考えるんです。そこで私は、ちょうど興味をもち始めた遺伝子やデータサイエンスの話をしたところ、計算生物学(バイオインフォマティクス)をテーマにしてみてはと提案されたのがきっかけでした。

--コース内では生徒ひとりひとりが違うテーマをもちながら、どのように研究をすすめるのでしょうか。

角野さん:MSTCの先生は博士号をもっている人もいて、研究計画書の作り方から基礎研究のやり方、実際に仮説検証する方法など、研究の一連の流れを教えてくれます。私の場合は、先生が論文を見つけてきて下さり、それを一緒に輪読して理解を深めました。私のテーマだと研究はPCがあればできますが、友達の中には実験室で本格的な実験をしている人もいました。クラスではそれぞれの研究について発表し、ディスカッションもします。

--角野さんの研究は、具体的にはどんな内容だったのですか。

角野さん:身体を構成するタンパク質はアミノ酸でできているのですが、そのアミノ酸が遺伝の段階で変異することがあります。この変異には、体質に影響を及ぼすような変異とそうでない変異があり、どのような変異だった場合、身体に重大な異変を起こしてしまうのかを予測する研究です。アミノ酸の変異データをコンピューターに学習させ、変異と病気の関係を探索していくイメージです。

--研究を始めて1年で国内の2大科学コンテストであるJSEC2023において日本ガイシ賞を受賞、その後、世界各国の高校生が研究成果を競い合うISEF2024には日本代表として出場されていますね。

角野さん:先生から出場について打診されなければ参加していなかったと思います。受賞の喜び以上に、参加できて本当に良かったと思うのは、世界中にアカデミックなつながりができ、多くの専門家から研究に対するアドバイスがもらえたことです。

--ISEF2024では英語での発表だったそうですが、英語はどうやって身に付けたのですか。

角野さん:私も帰国生ではないので、中学入学時は英語力ゼロからのスタートでしたが、英語を重視した学校のカリキュラムのおかげで鍛えられました。

--自分の好きなことに没頭するには時間の余裕が必要ですが、学校の勉強とはどうやって両立しているのですか。

角野さん:学校では、全員必須の課題は必要最低限で負担は大きくありません。それに、たとえば研究では英語の論文なしでは進まないので、先生との論文の輪読などでも英語力が自然と身に付いていきます。生物や物理、数学などでも、研究を進める中で知っておくべきことが出てくるので、その都度勉強しています。

 実は私はもうひとつ、放課後の時間を利用して、東大の高大接続プログラムで培養肉の研究にも携わっているんです。学校が生徒に十分な余白を用意してくれているおかげで、こうやっていろいろと自分の好きなことに打ち込みながら、学校の勉強との両立が可能になっていると感じます。

「中学入学時は英語力ゼロからのスタート。英語を重視した学校のカリキュラムで鍛えられました」(角野さん)

学校は生徒のもつ「タネ」を発芽させる土壌でありたい

--おふたりとも活躍のきっかけは「三田国際学園での学生生活の中にあった」とのことですが、三田国際学園の教育はどんなところに特徴があるのでしょうか。

今井先生:本校の授業は生徒が主役です。教員はファシリテーターとして、論点を整理したり、議論を導いたりしながら、生徒自身が考えることを支援しています。しかしこれには、教員自身がその内容について深く理解している必要があります。中には、生徒ごとに違うテーマに対して、生徒の3倍は論文を読みこんでいるという教員もいます。本校の教員は、生徒主体で学びを深化させ、自分の道を見つけられるよう、全力でサポートしています。

--北條さんが小学生のころに見学した際、授業が印象的だったとお話しされていましたね。

今井先生:本校の学びの基本姿勢は「contribution(貢献)」です。これは、授業をただ漫然と受けるのではなく、生徒ひとりひとりが自分で考え、自分の意見を表明することで、クラス全体の学びが豊かになっていくということを意味します。

 これを実現するのは、どんな意見であっても誰も否定しない、心理的安全性が担保された環境です。中高の6年間を通じて、どの生徒も自分の意見を言うことがスタンダードとなり、自分の意見で誰かに貢献できる体験を積み重ねていくのです。

--そのような環境だからこそ、クラスの誰もが「自分にもできることがある」という自己効力感を感じられる。だから、内面から湧き上がるモチベーションで自分の道を見つけ、切り拓くことができるんですね。

今井先生:その通りです。今日のふたりだけではなく、どの生徒もひとりひとりが興味の「タネ」をもっています。私たちは、そのタネを大切に育てられる土壌を用意しています。先ほど角野さんが言っていたように、日々与えられる課題に追い立てられるのではなく、十分な余白をつくっておく。そして、「自分はどんな人間だろう」という問いから始まって自己と対話し、安心して話し合える仲間や教員、そして社会とのつながりの中で自己を再構築しながら、のびのびと自分らしい生き方を考えることができるような環境づくりを目指しています。

「ひとりひとりが持っている興味の『タネ』を大切に育てられる土壌を用意しています」と語る三田国際学園副校長・広報部長の今井誠先生

--最後に、これから三田国際学園を受験しようとしている小学生のお子さんや、その保護者の方に、メッセージをお願いします

北條さん:この学校では、自分がやりたい、やってみたいと思ったことを応援してくれますし、周りにはいつも、さまざまなことに積極的にチャレンジする仲間がいます。そしてそこには、僕らに対する先生方からの圧倒的な信頼感があります。僕らの可能性を心から信じてくれていて、「君たちはすごい、何でもできる、何にでもなれる」と背中を押してくれるんです。だからこそ、自分の好きなことを見つけて、自分の道を切り拓きたい、仲間と一緒に頑張りたいと思っているなら、三田国際学園はベストな選択肢だと思います。

角野さん:今、北條さんがおっしゃったように、好きなことに没頭したり、ワクワクすることにチャンレンジしたりするには最高の環境です。その校風は、実は入試問題にも垣間見えるのですが、受験のために勉強した知識やテクニックでは解けない、頭を柔らかくしてアイデアを絞り出すようなユニークな問いも出題されています。そんな問題を「面白いな」と感じられたら、入学後もきっと楽しくて充実した毎日が過ごせると思います。

今井先生:この4月にちょうど10期目を迎えましたが、今日のふたりのように、基礎学力を土台としながら、思考力や自己効力感、やり抜く力や学びに向かう力といった非認知能力を高めるカリキュラムはまだまだ進化し続けています。生徒ひとりひとりの進む道を、我々教員が全面的にサポートしていますので、ぜひ一度学校に来て、この雰囲気を実際に感じてみてください。

--ありがとうございました。


 先生方からポジティブな言葉を受け、将来を切り開く先輩たちの背中を見、懸命に努力する仲間に囲まれているうちに、「自分もできる」と自然と思えるようになる。三田国際学園には、チャレンジできる自分になれる環境があるのだな、と感じることができるインタビューだった。

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《田中真穂》

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