英語4技能テスト「IELTS(アイエルツ)」を運営するIDP Education(以下、IDP)は2025年3月10日、大阪学芸高等学校を「IELTS推進校」として認定したと発表した。大阪学芸高校の国際科ダブルディプロマコースを中心に、IELTSを活用した生徒の進路選択の幅を広げるため、IELTS受験の支援を行う。
IELTS(International English Language Testing System)は、世界で年間400万人以上が受験するグローバルな英語4技能テスト。世界1万2,500以上の機関が認めており、日本でも受験者は右肩上がりで増加。特に高校生の受験者数が顕著に伸びており、IELTSを活用した海外大学への進学や英語力を生かした国内大学受験、海外と国内を併願するといったボーダレスな進路選択が広がっているという。
IDPは2023年から、IELTSを軸にグローバルな教育と進路指導を行う学校を「IELTS推進校」として認定し、高校生のIELTS受験を支援している。
今回認定された大阪学芸高等学校は、国際科ダブルディプロマコースを中心に、学校一丸となってIELTSに取り組んでいる。国際科ダブルディプロマコースは日本とカナダのブリティッシュ・コロンビア州の2つの高校卒業資格を取得できることが特徴。授業の60%以上が英語で行われ、海外大学への進学を目指す生徒も多く在籍している。
授業における具体的なIELTSの取組みとしては、「授業でのIELTS対策」「IDPと協力した受験フォロー」「IELTS指導に携わる教員のトレーニング」の3つがあげられる。日頃から毎朝のホームルームでクラス単位でIELTS英単語のクイズやリスニング練習、ペアでのスピーキング練習に取り組んでいるほか、試験直前のIDPと連携したIELTS対策講座の提供、指導する側の英語科教員の指導レベルの底上げなどを実施。
こうした取組みの結果、団体受験をした13人の生徒のうち、4人がC1レベル(IELTS7.0~8.0)、7人がB2レベル(IELTS5.5~6.5)を達成。さらに、2024年度の大学受験では総合型選抜での国内私大合格に加え、韓国大学1校、イギリス大学4校の合格実績を出すなど、英語力の向上が顕著に表れているという。
IDPは、IELTS団体受験の実施や英語教員向けの指導セミナー、生徒向けの試験概要や勉強法のセミナー、IDP公認のIELTSエキスパートによるワークショップなどを通じて、高校生のIELTS受験を支援している。今後も、全国に「IELTS推進校」が増えるよう、高校向けの支援を進めていくとしている。