【大学受験2026】共通テスト英語は新課程2年目で出題の質に変化あり! J PREPが難易度を分析

 英語塾J PREPは2026年1月18日、2026年度共通テスト英語の分析セミナーをオンラインで開催した。毎年、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)英語試験の翌日に開催しているもので、今年も同塾が蓄積してきたデータ分析と経験豊富な講師の解説により、2026年度の英語問題を徹底解剖した。

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【大学受験2026】共通テスト英語は新課程2年目で出題の質に変化あり! J PREPが難易度を分析
  • 【大学受験2026】共通テスト英語は新課程2年目で出題の質に変化あり! J PREPが難易度を分析
  • 共通テスト 英語試験の総語数
  • 2026年実施の共通テストでもJ PREPは問題を的中
  • 「今年のリーディングは第7問で的中、第8問もJPREPのテキストで扱ったテーマだった」とMcCormack氏
  • J PREP国内大学受験部統括責任者 桂侑司氏
  • J PREP国内大学受験部主任講師 Tom McCormack氏

 英語塾J PREPは2026年1月18日、2026年度共通テスト英語の分析セミナーをオンラインで開催した。毎年、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)英語試験の翌日に開催しているもので、今年も同塾が蓄積してきたデータ分析と経験豊富な講師の解説により、2026年度の英語問題を徹底解剖した。センター試験から共通テストに変わって6年目、また、新課程に対応して2年目となる今回の共通テストはどんな内容だったのか。問題の傾向と特徴、今後の対策をわかりやすく解説したセミナーのようすをお届けする。

新課程2回目で「分量」「速さ」「難易度」はどう変わったか

 セミナーでは、3つの視点で共通テストの英語を分析。J PREP国内大学受験部統括責任者の桂侑司氏が、データ解析の視点から最新の定量分析、そして経験豊富な大学受験統括講師の視点から問題の分析と今後の対策を解説した。また、同塾国内大学受験部主任講師のTom McCormack氏は、英語母語講師の立場から共通テストの英語の特徴を解説した。

 桂氏はまず「データは語る 共通テストの傾向と対策」と題し、共通テスト英語問題における傾向と対策について、共通一次試験、センター試験、共通テストに至るまでの46年間にわたる変化を概観しながら、分量と語彙の視点から定量的な分析を解説した。

リーディング:

 J PREPの分析によると、共通一次試験最終年の1989年度におけるリーディング問題では総語数が2728語だったのに対し、2026年度の共通テストでは5,546語に倍増。一方で試験時間は1989年度には100分だったが、2026年度は80分と20分短縮されているため、1分当たり語数は89年度27.3語から2026年度69.3語と2.5倍に増加。2026年度の共通テストは、まさに親世代が経験した37年前と比べて分量と処理スピードは2倍以上になっていることが示された。

 総語数については1990年度のセンター試験開始から徐々に増加し、2021年度に共通テストが始まって一気に増え、2025年度にピークを迎えたが、今はやや落ち着きを見せているようだ。

共通テスト 英語試験の総語数

 では、語彙の難易度はどうか。J PREPがCEFR分類(ヨーロッパ言語共通参照枠)のA1~C2でレベル別に分析したところ、1989年度は英検3級以下のA1が67.6%を占めたが、2026年度は61.2%まで減少した一方、英検準2級以上のA2以上の単語が増加しているという。これについて桂氏は「共通テストのリーディングにおける単語の難易度は英検準2級プラスと準1級の中間あたりが目安」だとした。

リスニング:

 2006年度から始まったリスニングもリーディングと同様の傾向が見られる。読み上げられる放送台本は総語数、スピード共に2021年度の共通テストから右肩上がりに増え、2025年度に頭打ちとなっている。

 放送台本の総語数は1,754語で前年度比では横ばいだが、これはセンター試験時代の2005年度と比べると約1.7倍に増加している。また、放送台本が読まれるスピードも、2026年度では1分あたり58.5語と、こちらも2005年度に比べて1.5倍といずれも増加している。
 一方で印刷配布される問題は640語と、これは前年度比のみならずセンター試験時代と比べても大きな変化はないようだ。

 ただし、語彙の難易度は、放送台本は英検2級から準1級、印刷配布される問題は準1級から1級レベルと、印刷配布される問題にはかなり難しい単語が含まれており、放送台本には大きな変化はないが、印刷配布される問題には難化の傾向が見られるようだ。

 桂氏は、「聞き取る問題に関しては、難しい単語は増えてはいないが全体の分量が増え、スピードが速くなっている一方で、読む問題に関しては、全体の分量は変わらないが難しい単語が増えているという2つの方向性をおさえておくべき」と述べ、「リスニングは耳で聞く力と読解に近い単語力が必要」と両面での対策を促した。

 共通テストも6年目となり、「分量・単語の難易度とも均質化され、特に去年からかなり落ち着いた印象だ」と桂氏。今後の展望としては「大きな変更点がない限り、この難易度・総語数水準で推移していくのではないか」と言い、来年の受験生に向けては「現状の共通テストの難易度や処理スピードに照準を当てて対策をしてほしい」と呼びかけた。

処理スピードは高校生平均の2倍、集中力も問われる

 桂氏は続いて「試験分析と今後の対策について」と題し、共通テストの内容における定性的な分析を解説した。

J PREP国内大学受験部統括責任者 桂侑司氏

 最初に、共通テストの英語の問題について、その特徴を次のようにあげた。

【共通テストの特徴】

  • リーディング80分100点、リスニング60分100点の計200点満点。
    2020年まで行われていた旧センター試験ではリーディング200点、リスニング50点計250点満点であり、共通テストではリスニングの配点が増加している。

  • リーディングでは、旧センター試験で出題されていた単独での発音・アクセント・文法を問う問題が廃止。
    メールやレポート、エッセイなど日常や学校生活における身近な題材から、本文・選択肢・設問の中で文法の知識・理解を問う総合読解問題形式になっている。

  • 2026年度はリーディング32ページ、リスニング22ページと、非常に分量が多い

  • リスニングには1回読みの設問が導入され、1回読み、2回読みの問題が複合的に入っている。

 中でも共通テストは、分量が大幅に増え、処理スピードが問われる点が多くの受験生にとっての高いハードルとなっている。桂氏は2026年度のリーディング問題について、「全5,546語を日本の平均的な高校生のスピードで読むと74分かかってしまう。さらに設問や図表、グラフ、絵などを読んだうえで考える必要があり、80分では解き終わらない。着実に解答していくには1分あたり150語くらい、高校生の平均の2倍のスピードで読めないと難しい」と分析。とはいえ、平均点は旧センター試験から大きく変わっておらず、桂氏はスピードに加えて「途切れない集中力も求められている」と語った。

共通テストが合否に与える影響

 ついで桂氏が取りあげたのは、共通テストの点数が実際の大学の合否にどの程度影響するかという点だ。配点は、大学、さらには学部によってさまざまで、桂氏が例としてあげた東京大学では、共通テスト6教科8科目の合計1000点を110点に圧縮し、2次試験の4教科4科目440点と合計した550点で合否が決められる。つまり、共通テストの1点は東大では全体の0.11点になる計算だが、英語はリーディングの100点を140点に、リスニングの100点を60点に換算する傾斜配点で、リーディングが重視されている。東大は2025年度から第1段階選抜を厳格化し、個別試験に進める人数を1000人前後減らしており、共通テストでも気を抜くことはできない。

 また、国公立大学の医学部では、多くの大学で約8割以上の高得点が目標とされる。その他の学部でも、共通テストの配点が大きい国公立大学は少なくない上、私立大学でも共通テスト利用入試が実施されるなど、共通テストは合否に大きく影響する。

 このように、多くの受験生にとって重要な試験だが、桂氏によると、今年の共通テストでもJ PREPは問題を的中させており、J PREPのカリキュラムでは共通テストの語彙をほぼ100%近くカバーしている。さらに、処理スピードも、国内大学受験カリキュラムで強化しているという。J PREP生の昨年度の結果は、リスニング・リーディングともに100点満点が続出。さらに驚くべきは平均点で、リスニング94点(全国平均61点)、リーディング97点(同57点)、合計で191点(同118点)というハイスコアを記録。全国平均より70点以上も上回る結果となっている。

2026年実施の共通テストでもJ PREPは問題を的中

英語で高得点を取るために有効な3つの対策

 さらに桂氏は、2026年度の試験を振り返るとともに、今後の対策についても触れた。

 2026年度の特徴としては、

・意外性のある表現や語彙が使われ、単語、表現が難しい
・現代社会に即した、身近に感じられる場面設定
・本格的なアカデミックスキルの要求

 という3点があげられるという。

 具体的には、「VRグラスをかけてゴルフを練習する」「対面・オンライン・ハイブリッドの授業」「オンデマンドビデオ」「AIチャット」など、非常に現代的な場面や文脈での設定が多く見られた。また、パンフレット・申込みフォーム・Eメールといったトリプルパッセージを読ませて情報処理能力を問う、さらには5人の意見を比較検討しながらエッセイを書く、複合的な文献・資料を読み込んで答えを選ぶといった設問もあった。これらについて桂氏は、「読む・聞くだけではなく、書く・話すといった場面も想定し、大学に入れば実際にやらなくてはいけないことを疑似体験させている」と評価した。

 では今後はどのような対策が必要になるのか。桂氏は次の3つのポイントを示した。

①「1回のみ」という緊張感をもつ 
 大量の文章を素早く処理することが求められるので、聞くのも読むのも「1回しかできない」というプレッシャーの下、緊張感をもって取り組む。これには会話のようなリアルなコミュニケーションに慣れていくことも効果的で、本番での得点力につながる。

②アウトプットの強化を意識する
 エッセイのドラフトを書く問題もあったように、共通テストは書く、話すといったアウトプットの力も要求している。これには普段の英語の勉強で、エッセイを書く、ディスカッションやスピーチをするといったアウトプットを強化していけば、必然的に点数は上がっていく。

③多読・多聴を積み重ねる
 共通テストは分量が非常に多いため、高2・高3になれば、英語を英語のまま読んでも聞いても抵抗がないというレベルに到達しておく。そのためには毎日の多読・多聴の地道な積み重ねが欠かせない。

 このように、「より低学年のころから読む量・聞く量共に増やす、そして英語に対する抵抗感をなくすことが大切である」と桂氏は強調した。

「書く」「話す」力も測られる試験…4技能をいかに鍛えるか

J PREP国内大学受験部主任講師 Tom McCormack氏

 最後の講演は、J PREP国内大学受験部主任講師のTom McCormack氏が「英語母語講師から見た大学入学共通テスト英語試験の特徴」を解説した。McCormack氏によると、共通テストは作成方針として、そこで問う力を「知識や技能だけでなく、思考力・判断力・表現力も含まれる」と明示している。したがって英語では、リスニング・リーディングの2技能の試験形式ではあるが、「聞く」「読む」「書く」「話す」の4技能を測っていること、さらに「コミュニケーション能力」が重視されていることをおさえておく必要があるという。

 そして、「旧センター試験は知識と文法の記憶と再現を中心に見ていたが、共通テストでは情報を素早く見つけ出し、事実と意見を区別して理解する、文章と図表を照らし合わせるといった総合力を測っている」とした。

 また、McCormack氏は共通テストの最大の課題として「情報過多に陥りやすい」という点をあげた。リーディングでは、「パンフレットやメール、ブログといった複数テキストを処理するなど、本文だけで32ページにものぼる分量を1分間150語という速さで読みながら考えなければいけない」とその難しさを指摘。リスニングでも、問題の6割が1回読みの問題であるにもかかわらず、グラフや表を交えたり、複数の話者による対話だったり、話者によってアクセントやスピードが異なったり、さらにはカジュアルなコミュニケーションに慣れていない、言語の背景にある文化的要素の理解が浅いことなどもあって、情報を整理しきれない受験生は少なくない。

 では、どのような対策をすれば良いのか。McCormack氏が示すポイントは次の3つだ。

①リーディングで求められる「総合力」を身に付けるには、文章の大枠をつかむ「スキミング」と必要な情報を探し出す「スキャニング」が重要だとし、それには普段からパンフレットやWebサイト、ブログ、本といった多様なテキストを読むことで鍛えられる。

②リーディングのスピードを上げるため、制限時間内に読み解くタイムリーディングを実践する。

③リスニングでは、IPA(発音記号)や品詞の学習、シャドーイング、書き取りから始め、雑音がある環境や1.5倍速、2倍速にするなど負荷をかけた環境で学習する。

 最後にMcCormack氏は「共通テストでは専門知識が問われるような難解なテーマは出題されないので身構える必要はない」と受験生が抱えがちな不安を和らげるとともに、「高得点のカギとなるのは、すべての単語を一言一句理解しようとするのではなく、誰が、なぜ、何をして、次に何をするのかを”文脈”から理解することだ」とアドバイスを送った。

「今年のリーディングは第7問で的中、第8問もJPREPのテキストで扱ったテーマだった」とMcCormack氏

高得点を目指すなら高2で得点しておきたい目安は?

 講演後は、視聴者から寄せられた質問に対するQ&Aも実施された。

Q:「文法の学習はどの程度必要ですか?」

桂氏:「文法そのものを問う問題はなくなったが、満点に近い世界になるほど最後の一押しは文法理解で決まる。共通テストで高得点を目指すには、正確な文法理解なくして実現しない。高3では文法を意識しなくても良いくらい、高2までに固めておくのがベスト」

McCormack氏:「正しい文法を知っておくことは必要。それを確実に習得するには自然な英語をたくさん読み、たくさん聞くことだ」

Q:「高2の時点で何点くらい取れているのが理想的ですか?」

桂氏:「受験校や戦略にもよるが、最難関の国立大学、または国公立大学の医学部医学科志望者で、共通テストの英語で9割5分が目標なら、高2の時点で8割5分を目安にすると良い。ただし、高得点を意識するあまり、共通テストの量や速さに慣れようとしすぎると、正確に読む練習がおろそかになる危険がある。したがって高2までは、むしろ個別試験にフォーカスした勉強を進める方が、結果的に共通テストでの高得点につながりやすい」

Q:「時間不足を防ぐため、リーディングの問題を解く順番は決めておくべきですか?」

McCormack氏:「個人の好みによるので、自分にあった方法を見つけることが大切。ただし本番では普段と違う方法を試そうとしない方が良い」

桂氏:「解く順番を考えるのは高3の秋以降でも十分間にあうので、こだわりすぎないように。むしろそれまでに、最初から順番に解いても十分に解き終えられる力、何が来ても動じない自信をつけておくことが重要」

共通テスト直後の熱気が冷めやらぬ中、今年も充実したセミナーが盛況のうちに終了した。


 共通テスト6年目、新課程対応2年目となった今回の共通テスト英語では、前年同様のリアルなコミュニケーションを想定した問題が多かった。講演にあったように、現在の共通テストでは、日常の中でどれだけ英語に触れているか、「真に使える英語力」が測られている。J PREP生の高得点は、受験対策という目先の目標を超え、その後の人生にも役立つ本物の英語力を育成していることの証左だと言えるだろう。

詳細はこちら
《羽田美里》

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