生成AIが急速に普及し、文章やアイデアの生成が瞬時に可能な時代となった。そうした状況の中で、総合型選抜入試においてますます重視されているのが、「自分が何を問い、どう試行錯誤してきたか」という実際の思考と行動の軌跡だ。AIが模倣できない"やってきたことの証明"こそが、これからの進路選択を左右する時代になっている。
こうした背景から、NEST LAB.は2025年9月、全国の中高生と修士・博士号取得者の専門講師がオンラインでつながる研究支援プログラム「NEST LAB. ドクターコース」の学校への導入を開始した。
初めての連携校となったのは、奈良学園登美ヶ丘中学校・高等学校(奈良県奈良市)だ。「科学的に物事を見る力」を育てることを教育方針とする同校では、初年度から60名を超える受講希望者が集まり、学年の半数が参加。キックオフでは受講生たちがオンラインで、「研究とは何か」「研究倫理」についてなど、研究者としての第一歩を学んだ。
“好き”から始まる少人数グループでの本格探究を専門講師がサポート
ドクターコースでは、生徒が2名以上のグループを作り、専門講師の指導を受けながら探究を行う。生徒ひとりひとりの“好き”を起点に、仮説検証・データ分析・発表までの研究サイクルを体験できる。月2回行われる90分間の「研究ゼミ」では、修士・博士号をもつコーチがプログレスレポートへのフィードバックを行い、研究の進め方を丁寧に指導する。ゼミ以外の日もSlackを通じて随時相談でき、質問には基本2日以内に回答が届く体制が整っている。Slack上には、機械工学、分子生物学、科学、宇宙天文学、農学等の研究経験があるコーチが揃っており、さまざまな分野に対応できる。また、外部の専門家へのアドバイスの機会も設けられるという。
カリキュラムは研究倫理の基礎から始まり、KJ法やマンダラートを用いたテーマ深掘り、生成AIを活用したリサーチ術、研究開発の表現方法、効果的なポスター作りまで多岐にわたる。受講料は月額1万円(税別・リバネスIDで決済する場合は別途システム利用料が必要)。
全国規模の大会での発表で総合型選抜にも対応できる研究力を育成
受講生の活動の集大成として、リバネス主催の研究発表大会「サイエンスキャッスルワールド」への参加が用意されている。2025年度は12月に東京科学大学大岡山キャンパスで開催された。受講生には特別枠でのポスター発表の機会が確保されており、国立大学等で広がりつつある口頭試問型の総合型選抜にも対応できる研究力を養えるカリキュラム設計となっている。
中高生の本格研究を支える「ドクターコース」全国展開へ
NEST LAB.は、地域・学校間で生じる探究機会の格差「探究格差」の解消を目指している。研究機関が少ない地域でも、オンラインで本格的な研究指導を受けられるのがドクターコースならではの強みだ。奈良学園登美ヶ丘での取組みを起点に、今後は全国の学校・自治体への展開を予定しており、関心のある教育機関には説明会・体験授業の提供も可能だ。
AIが何でも生成できる時代だからこそ、自ら問いを立て、試行錯誤し、表現する力の価値は揺るぎない。中高生が本物の研究体験を積む場として、「NEST LAB. ドクターコース」は今まさに全国へとその翼を広げている。NEST LAB.では、最先端の科学技術に触れられる特別教室や体験教室も開催している。
NEST LAB.特別教室・体験教室
