学術書デジタル化の遅れを取り戻すべく、慶大で大がかりな実証実験

 京セラコミュニケーションシステム(KCCS)と京セラ丸善システムインテグレーション(KMSI)は11月24日、慶應義塾大学メディアセンター(図書館)と共同で、電子学術書配信の実証実験を12月15日より開始すると発表した。

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慶應義塾大学における電子学術書配信実証実験イメージ
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 京セラコミュニケーションシステム(KCCS)と京セラ丸善システムインテグレーション(KMSI)は11月24日、慶應義塾大学メディアセンター(図書館)と共同で、電子学術書配信の実証実験を12月15日より開始すると発表した。

 KCCSは通信キャリアやコンテンツプロバイダにインフラの提供事業を行う、京セラのグループ会社。その資本参加も受けているKCCSでは、Web図書館システムや、学校事務システムなどの教育機関向けのICTソリューションの提供も行っている。

 両社によれば今回の実験は、英語圏や中国語圏に比べ普及が遅れている日本語の電子学術書の状況改善のため、運用面での課題を調査することが目的だという。慶大の学生と教職員約3万8,000人を対象に、出版社から提供された学術書をデジタル化して閲覧や貸出を可能にし、実際の利用者からの評価や意見を収集していくというもの。その際には、HTML5ベースのオープンな電子学術書プラットフォームを提供し、ビューアや端末による比較評価も行うという。

 また同時に、デジタル化におけるプロセスや、SNSとの連携など学習用途に適した機能、著作権保護のDRMなどの評価・検証も行われる。今回の実験を教育機関の電子書籍活用のモデルケースとして確立させたい考えだ。
《田崎 恭子》

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