スマホの利用率9割超、大学生活に定着…近畿大調査

 スマートフォンを利用する学生が9割を超え、大学生活に必要不可欠な情報機器として定着しつつあることが、近畿大学が実施した「大学生の情報機器利用に関する調査」の結果から明らかになった。

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情報機器の所有および使用状況
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 スマートフォンを利用する学生が9割を超え、大学生活に必要不可欠な情報機器として定着しつつあることが、近畿大学が実施した「大学生の情報機器利用に関する調査」の結果から明らかになった。

 調査は、各種情報機器を活用した大学の授業改善に向けて、学生の実態を把握するため、同大経営学部の鞆大輔准教授(経営情報論)が、昨年度に続き実施した。対象は、同学部で「コンピュータ概論」「情報倫理」を受講する1年生。

 大学生のスマートフォン利用率は94%で、携帯電話の利用率21%と、大きく差がついた。携帯電話は所有率も半数を割り込んだのに対し、スマートフォンは使用者と購入予定者を併せると98%に達した。パソコンの使用率では、デスクトップPC(30%)、タブレットPC(7%)に対し、ノートPC(69%)が過半数を占めた。

 スマートフォンの所有率は、2011年度調査の57%から急増しており、大学生の間にスマートフォンが急激に普及している実態を反映している。携帯電話の所有率に大きな変化はなかったものの、利用率は2011年度調査の61%から急落。携帯電話を所有している学生のほとんどはスマートフォンとの2台持ちであることから、今後さらに携帯電話離れが加速することが予想されるという。

 メールとWeb閲覧の利用率は100%。スマートフォンは、すべての機能・サービスの利用率が高かった。これに対して、携帯電話でのサービス利用は激減しており、同大では「利用面でのスマートフォンへの移行はほぼ完了か」と分析。後期にほとんどの機能で利用率が増加していることから、大学生活を通じて新しいことに取り組む学生が多いことがうかがえるという。

 この結果を受け、鞆准教授は「今後、大学生を対象とするITC(情報通信技術)化はスマートフォンを中心に検討する必要がある」と指摘している。
《奥山直美》

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