大学生の就業意識は学年で変化…夢・憧れから就活メリットへ

 求人情報サービス「an」を運営するインテリジェンスは8月1日、大学生のアルバイトに関する意識調査の結果を公開した。

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学年別 仕事に対する考え方(複数回答)
  • 学年別 仕事に対する考え方(複数回答)
  • 学年別 仕事に対する考え方(複数回答)
  • 学年別 仕事を探し始めたきっかけ(複数回答)
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 求人情報サービス「an」を運営するインテリジェンスは8月1日、大学生のアルバイトに関する意識調査の結果を公開した。

 調査の対象は、北海道、関東、東海、関西、九州に在住する、1年以内に非正規雇用に就業した大学1〜4年生の男女1,512人、調査時期は4月26日〜5月2日。インターネットリサーチによる調査。

 アルバイト経験のある大学生に「仕事に対する考え方」について訊ねたところ、「仕事を通してお金以外のものも得られると思う」が全ての学年でトップとなった。

 学年別にみると、1年生では「仕事を通して自分の目標や夢を実現させたい」(49.6%)、「夢実現のために、今がんばっていることがある」(55.5%)の項目が、他学年に比べて高い結果になった。入学したばかりの1年生は初めてアルバイトをする人も多く、期待とやる気を感じさせる結果となった。

 3年生では「将来に不安を感じる」(67.4%)、「『やりたいこと』や『向いていること』を現在探している」(60.5%)が他学年より高い割合となっている。これらの項目は4年生になると回答割合が低下することから、就職活動を意識する3年生の将来に向けた意識の高まりが現れた結果であると考えられる。

 続いて、大学生がアルバイトを探したきっかけを聞き、学年別の違いをみたところ、1年生は「働くことにあこがれていたので」(17.6%)が他学年より割合が高い結果になった。2年生は他学年に比べ「交際費が欲しかったので」(30.6%)の項目が高く、大学生活に慣れ、サークルや部活動などで交友関係が広がったことが背景にあると推察される。また「時間を有効に使いたかったので」(36.0%)も他学年より高く、シフトの柔軟性や短期バイトなど、効率を求めて仕事を探す傾向がある。

 3年生は「前の仕事に不満があったので」(12.3%)、「もっとよい条件の仕事につきたかったので」(14.0%)、「いろんな仕事をしてみたかったので」(22.7%)が他の学年より高い結果になった。アルバイト経験が増え、仕事の良い面、悪い面を理解したうえで、新たな挑戦や現在のアルバイトに対する不満解消のために、別の仕事を求める意向が強まるようだ。

 「an」編集長の奥山真氏は、今回の調査で明らかとなった学年ごとの就業意識や求職動機の違いについて、「1年生は、働くことへの憧れが強い時期。アルバイト経験を重ね、勤務条件を厳しく見る傾向が強まる3年生は、就職を見据えた自己成長の場としてアルバイトを捉える傾向にある」と分析している。
《前田 有香》

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