名古屋文理大、iPad導入で約8割が「自分で調べる機会が増えた」

 名古屋文理大学は8月4日、大学での一斉授業などでのiPad利用の効果についての報告の一部をWebサイトに公開した。

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 名古屋文理大学は8月4日、大学での一斉授業などでのiPad利用の効果についての報告の一部をWebサイトに公開した。

 調査の対象はiPadを無償配布した同大学情報メディア学科1年生(95人)。授業では資料のデジタル配布、大学オリジナルテキストの電子化、Twitterなどによるコミュニケーション、電子辞書、Web検索の利用、学習用アプリの利用、e-Learningの利用、Handbook(インフォテリア社)のLCMSとしての利用などを行ってきたという。また、学生生活や、資格支援・就職支援(SPI)においてもさまざまな使い方を実施。iPad導入から約2カ月がたち、iPadの教育利用の効果を検証するため、LCMS(Handbook)を用いてiPad上でアンケートを7月に行った。回答者数はアンケートを実施した授業の受講者数などによって設問ごとに異なる。

 調査の結果、「iPad無償配布は良かった」と回答したのは全体の94.9%となり、89.6%が「iPadで資料が配布されるのは便利」と答えた。

 具体的には、「授業中にiPadで言葉の意味などを調べられるのは良かった」(97.4%)、「知りたいことを自分で調べる機会が増えた」(76.1%)という効果もみられた。

 また、「iPadで学生生活がより良くなった」と答えたのは86.4%。授業でも授業外でも学習コンテンツが利用できるLCMS(Handbook)の学習については94.1%が良かったと回答した。

 授業での「Twitter利用」については74.4%が「良かった」と評価。また、「iPadは辞書の代わりになる」が86.1%と高く評価された一方、「iPadは紙のノートの代わりになる」には65.6%の学生が否定的だった。

 同大学の本多一彦教授教授によると、授業中にiPadでノートを取っている学生も見られたが、一部の学生はiPadとともにノートパソコンを用いており、多くの学生は紙のノートを利用もしくは併用していたという。これは、同大学で大でiPadを紙やパソコンの代わりととらえるのではなく、まったく新しい情報端末として学習への利用を考えるべきだ(同大学iPad教育利用研究会)としてきた姿勢に一致する結果であると言えるとしている。

 iPadを授業と学生生活において利用してきた学生は、「iPadは学習に役立つ」(88.9%)と好評価をしており、「iPadはもっと多くの授業で使いたい」(91.7%)という前向きな姿勢が伺える結果となった。
《前田 有香》

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