河合塾、今春の大学入試を総括…文低理高はより鮮明に

 河合塾は6月14日、今春の大学入試結果データを分析し、2012年度大学入試を総括する報告書をまとめ、ホームページに公開した。

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18歳人口と大学志願者数の推移
  • 18歳人口と大学志願者数の推移
  • 志願者数と倍率の推移
  • 系統別志願者数の推移
  • 東日本大震災の影響
 河合塾は6月14日、今春の大学入試結果データを分析し、2012年度大学入試を総括する報告書をまとめ、ホームページに公開した。

 河合塾では、各大学から提供を受けた入試結果および、全国の高校の協力のもとに収集した大学入試結果調査データをもとに入試動向の分析を行い、高校の先生を対象とした「第1回大学入試情報分析報告会」の場で報告を行った。今回公表された資料は、その際のポイントを資料としてまとめたものとなっている。

 公開された資料によると、今春の大学志願者数は約67万人。前年比の99%と、ほぼ前年並みだった。18歳人口は2009年まで減少が続き、ここ3年間はほぼ横ばいで推移している。これに付随して大学志願者数もほぼ横ばいの状態が続いているという。

 なお2012年度の18歳人口は、10年前の8割にまで減少しているが、大学志願者数は約9割と、実質的には進学率は上昇しているという。

 近年の志願者数の推移では、国公立大では、2004年のセンター試験7科目化を機に大きく減少していたが、2008年秋のリーマンショックに端を発した景気低迷により人気が回復。2010年度からは志願者数が回復している。2012年度は志願者数(前期日程)は、前年より約500人減となったが、人気は継続していると河合塾では分析している。

 私立大では、2006年までは18歳人口の減少にともない志願者数も減少傾向にあったが、2007年以降は増加に転じている。これは入試方式の複線化により、受験生一人あたりの出願数の増加が影響を及ぼしているという。また、ここ2年は志願者数の増加を上回る合格者数の増加があり、その結果、倍率が下がる傾向にあるという。

 学部系統別の動向では、近年は、国私立ともに社会科学系で志願者が減少、理・工・農の自然科学系と医療系で志願者が増加している。特に私立大では、社会科学系の志願者はこの2年で約9万人(約1割)減少しているという。これについては、不況による新卒の就職難が影響を及ぼしており、今春は、さらに状況が鮮明になっているという。

 また、理工系の人気と同様、資格志向も根強く、地元での就職が望める教育系、医療系に人気が集まっているという。とくに医療系は国私立ともに志願者数が増加している。

 さらに、東日本大震災の影響を検証するため、全国各地の受験生がどの地域の大学を受験しているかを、昨年と今年で比較している。ここ2年ほど鮮明だった私立大における地元志向が、今春はやや緩和されたという。また他地区の大学を受験する動きにも変化がみられ、西日本から東京など関東地区の大学を受験する志望者は減少しているという。とくに北陸・東海、九州では、関東から、近畿の大学へとシフトしている様子がうかがえるという。
《田崎 恭子》

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