中学生向けの電子辞書は、語学関係の辞書以外にも、英検や漢検のドリル、化学辞典、歴史参考書、地理、数学等の問題集などの学習コンテンツも豊富だ。EX-Wordには46タイトル。Brainには37タイトルが収録されている。 コンテンツ数こそ違うが、カバーしている範囲はどちらもほぼ同じと思ってよい。英検、漢検ともに2級までの問題集が収録されており、理科、社会、算数のドリルや問題集のラインアップに両機種の差異はそれほどない。 両機種のとも、学習コンテンツ以外に生活に役立つ情報コンテンツが用意されている。Brainでは、度量換算や年号早見表、通貨換算のツールもメニューから利用できるようになっている。通過換算は、レートを自分で設定するタイプだが、海外旅行などで、トラベル英会話コンテンツなどと合わせて使うと便利そうだ。◆操作性の違いをチェック コンテンツについて両社の機器をチェックしてみたが、実は内容やラインアップの比較は難しい。どちらかが突出しているということはなく、ユーザーの学習環境や好みで評価が分かれそうだ。そうなると、もう一つの機種選定ポイントとなるのは、使い勝手だろう。キーボードの操作性、メニューの操作性、画面の見やすさ、デザインなどが自分に合ったものかどうかチェックしたい。・ディスプレイの仕様【カシオEX-Word】メイン:5.3型タッチパネル(5.0型528×320ドット TFTカラー液晶)サブ:2.6型タッチパネル(2.6型240×96ドット TFTカラー液晶)【シャープBrain】5.2型高精細WVGAタッチパネル(800×480ドット TFTカラー液晶) 電子辞書の用途において、ディスプレイの違いはそれほど感じない。2画面操作と1画面操作のどちらがいいかは、好みの問題が大きいだろう。少し専門的になるが、シャープの画面サイズはWVGAというPCやスマートフォンなどと互換性のある仕様だ。これは、コンテンツの拡張性や動画などの見易さを考えるとアドバンテージがあるといえる。 本体画面の開閉については、どちらも適度な重さがありしっかりしている。Brainは背面まで画面が開きタブレットのように使うことができる。画面部分を360度回転させるためヒンジが2軸となっている。 キーボードのタッチは甲乙つけられなかったが、メニュー画面と同じ配置のボタンの大きさが異なる。EX-Wordは小さ目のボタンが並ぶが、Brainのボタンは大きい。入力に関して、EX-Wordはキーボード部にもタッチパッドがあり、ここで手書き入力や項目選択などができる。Brainは画面を折り返して利用できるため、1画面で手書き入力などもできるようになっている。手書き入力のときにメイン画面にオーバーラップするわずらわしさはあるが、外出時や電車の中では便利だろう。 その他の特徴では、EX-Wordは、英語についてネイティブの発音との聞き比べ機能、漢字のハネやトメがわかりやすい教科書体のフォントの収録などがあげられる。また、キング牧師、ケネディ大統領、オバマ大統領といった偉人の演説動画がコンテンツとして収録されている。 Brainでは、辞書の見出し語だけでない全文検索機能、複数辞書の一括検索機能など、検索機能に特徴がある。漢字の書き順を示した動画コンテンツも面白い。また、辞書のページや説明文章などにマーキングできる機能も勉強に役立ちそうだ。