教職員の勤務時間は1日平均11.5時間、約9割が多忙

 横浜市教育委員会は6月6日、「教職員の業務実態に関する調査」の結果を発表した。教職員の業務時間は勤務日が平均11.45時間、休日が平均2.57時間で、約9割が忙しいと感じていることが明らかになった。

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負担だと感じている業務
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  • やりがいや満足感を得られている時
 横浜市教育委員会は6月6日、「教職員の業務実態に関する調査」の結果を発表した。教職員の業務時間は勤務日が平均11.45時間、休日が平均2.57時間で、約9割が忙しいと感じていることが明らかになった。

 調査は、横浜市立の小学校16校と中学校16校、特別支援学校2校の県費負担教職員約14,000人を対象に実施。調査時期は、平成25年11月~平成26年3月。

 教職員の勤務1日あたりの業務時間は平均11.45時間で、そのうち学校での業務時間は11.33時間、自宅等での業務時間は0.12時間。休日の業務時間は平均2.57時間で、そのうち学校での業務時間は2.3時間、自宅等での業務時間は0.27時間。内容は、「クラブ・部活動(0.89時間)」「授業準備(0.58 時間)」であった。

 休日出勤を月に4日以上している割合は35.9%で、校長(50.2%)、副校長(44.4%)といった管理職に多い。中学校では、月に4日以上休日出勤している割合が60.9%、月8日以上は22.2%となっている。グループインタービューでは、「土日に地域行事がある場合、時間外や仕事ということよりも、管理職は行かなければという感覚である」という声が寄せられた。

 忙しいと感じている教職員は、「感じている」56.6%と「どちらかというと感じている」31.4%の合わせて88.0%にのぼる。

 教職員が負担だと感じている業務は、「調査・報告等」33.3%、「会議・打合せ」28.0%、「保護者対応」27.5%、「成績処理」26.5%、「学校事務分掌」26.0%の順に多かった。また、時間をかけている業務は、「授業」「授業準備」「学校事務分掌」「学年・学級経営」などの回答が多く、負担であるとしてあげられた「調査・報告等」や「会議・打合せ」と一致していないことから、必ずしも長時間の業務に負担を感じるというわけではないようだ。

 やりがいや満足感を得られている時は、「児童生徒の成長を感じられたとき」70.7%がもっとも多く、「他の教職員と協力して取り組めたとき」31.2%、「授業研究や学校行事等で達成感を得られたとき」29.0%、「自分の能力を発揮できたとき」25.9%、「保護者や地域から評価されたとき」23.5%が続いた。

 今後、横浜市教育委員会では、ICT環境の整備を通して事務や会議の効率化を図るなどして教職員の負担を軽減し、教育の質の向上に繋げていくとしている。
《工藤めぐみ》

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