◆小学校教員は、電子黒板に何を求めているのだろうか 電子掲示板に求めていることを、電子黒板の利用状況調査の結果で見ると、「授業準備のしやすさ」(67.3%)、「操作性」(59.3%)、「移動・設置のしやすさ」(58.4%)、「画面の見やすさ」(58.4%)、「学習の効果」(56.6%)、「教材の種類」(51.3%)、「授業の効率化」(49.6%)などを、半数の教員があげている。 このうち、移動・設置に関する問題は、政府が推進する「教育のIT化に向けた環境整備4か年計画」により、平成29(2017)年度末までに各教室に電子黒板とノートパソコンが1台ずつ配備され、ほぼ解決する。そして、1人1台のタブレット端末の環境が実現される平成32(2020)年頃には、デジタル教科書・教材も充実し、電子黒板は授業に必須のものになると予想される。 ただし、現状も、設備・環境が整う将来であっても、電子黒板を使うには、組み合わせて使う機器・教材も含めて、操作方法やある程度のトラブルの対応法など、習得しなければならないことが多い。「もっと子どもと関わる時間を増やしたい」と考えている多くの教員たちが求めているのは、できるだけ負担も不安もなく、使いやすく、効率的に授業を進行して学習効果を高めることだろう。それは、電子黒板単体では実現できない。周辺機器および従来からの黒板などの道具との併用で、それぞれの特長を活かした授業展開をする必要がありそうだ。 調査は7月27日、リセマム編集部が、リセマムを運営するイード(東京都新宿区)において、イードのリサーチ事業部の協力のもと実施した。小学校教員男女各2名ずつに出席いただき、個別にインタビューを行った。