歩きスマホの減少効果を近大生が調査

 歩きスマホによる事故防止に向けて、注意喚起の立て看板に加え、フィードバックや増減を示すメッセージを設置することで大きな効果が見られたことが、近畿大学の学生が調査した結果より明らかになった。

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調査に使用したポスター
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 歩きスマホによる事故防止に向けて、注意喚起の立て看板に加え、フィードバックや増減を示すメッセージを設置することで大きな効果が見られたことが、近畿大学の学生が調査した結果より明らかになった。

 調査は、同大学総合社会学部心理系専攻講師の大対香奈子ゼミ3年生6人が歩きスマホによる事故防止とマナー向上の取組みとして実施。同大学東大阪キャンパス東門前横断歩道における歩きスマホ減少効果について調査・考察を行った。調査期間は5月21日~7月14日(土日祝を除く)12時30分~50分。

 立て看板・ポスターを設置する前の現状での歩きスマホ者数は、平均53.7人であった。注意喚起を訴えるポスター設置時は平均50人となり、わずかに歩きスマホ者数が減少した。さらに、実際の歩きスマホ者数を示すポスターや、歩きスマホ者数増加時/減少時のポスターを設置するといったフィードバックの操作を加えたことにより、平均35.6人まで減少した。その後、すべての看板・ポスターを撤去した通常の状態では27人と、撤去後の効果の持続が認められた。

 調査の結果、注意喚起メッセージ立て看板だけの設置では、歩きスマホ者数の減少に大きな効果はなかったが、注意喚起の立て看板に加え、フィードバックや増減を示すメッセージを設置することで大きな効果が見られた。

 今後は、さらに効果の高い介入方法の検討が必要であるとして、歩きスマホへの取組みを継続することを検討しているという。
《工藤めぐみ》

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