◆3年間の受験計画を立てる3つの手順--実際に受験計画を立てる方法を教えてください。小川先生：教科ごとの点検を行ったのち、3つの手順で受験計画を作成してください。計画を立てる際には、一年間の学校行事カレンダーと、塾に通うお子さまなら塾の3年間のカリキュラム表を準備します。 学校行事カレンダーと塾のカリキュラムを用意したら、「何年生のどの時期に何があるか」「何年生のどの時期に何を習うか」を確認しましょう。次に、学校行事や学習カリキュラムと一般的なカレンダーを照らし合わせ、どの時期に学習時間に余裕が出るかということや、どの時期が多忙になりそうかの予測を立てます。 一般的なカレンダーを展望すれば、どの時期に休日が多いかがわかるので、塾の季節講習や苦手克服の時間に充てられる時間を計画立てることができますし、あらかじめ志望校のオープンスクールに行く時間の確保などの見当をつけることもできます。以上の方法で、3年間の受験計画を大まかに作成できるといいですね。◆日々の学習計画は1週間の予定表を作成--3年間の計画に合わせ、日々の学習計画はどのように立てればよいでしょうか。小川先生：3年間の学習と生活のバランスを把握し、「日々の学習計画表」を作成することがお勧めです。お子さまの日々の学習計画を紙に書き出す作業を行いましょう。 （1）まずは1週間分の予定を書き込める紙を用意し、学校や塾、習い事で「動かせない時間」を書き込みます。さらに食事、睡眠、入浴など生活に必要な時間を書き込みます。これで、週の基本行動表が完成です。 （2）次に、絶対に確保したい遊びの時間、自由時間を書き込みます。絶対に見たいテレビ、絶対に遊びたいことなどを基本行動表に追加します。「絶対に」、という点がポイントです。この時点で予定が何も入っていない時間が、お子さんの「学習持ち時間」です。理屈の上ではすべて勉強時間に充てることも可能な時間です。曜日ごとに持ち時間が何時間何分あるのか、メモをしましょう。 （3）いったん計画表から離れて、学習リストの作成を行います。科目ごとの勉強メニューを具体的にすべて書き出しましょう。単純に「算数の勉強」や「国語の時間」などと書き込むのではなく、「計算練習10問」「漢字ドリル2ページ」「週テストの見直し、解き直し」「理科テキストのマーキング」など、具体的にやることの洗い出しを行ってください。 （4）もう一度、計画表に戻り、曜日ごとにお子さまが実際に勉強が可能な時間はどれくらいか、つまりお子さまが集中して勉強できる現実的な時間はどれくらいかを考えてメモします。これが「現実学習時間」です。 （5）現実学習時間を押さえたら、（3）の学習リストに戻ります。それぞれのメニューの横に、「漢字練習…5分」のように必要時間を書きこんでいきます。総計すれば科目ごとの週当たり「必要学習時間」が決まります。 （6）最後に、学習メニューを週計画表にはめこんでいきます。各曜日の「現実学習時間」を意識しながら、親子で相談して当てはめてください。通常は、現実学習時間の中に収められない学習メニューも出てくるものです。そのメニューをこなすためには、各曜日あと何分間の学習時間を追加する必要があるか、親子で話し合ってください。これで、「目標学習時間」の決定です。 このような手順で、お子さまの納得を得ながら実現可能な学習計画表を作成することができます。これを、学期の節目や季節ごとに作成するようにしていけば、科目ごとのカリキュラムやお子さまの得意不得意の状況に合わせた実践的で効果的な日々の学習計画を立てることができます。 受験勉強が忙しくなってからでは、長い目で受験計画を立てることができないので、この時期にしっかり時間を取り、親子で納得感をもった話し合いを行ってほしいですね。--ありがとうございました。 中学受験専門個別指導教室SS-1は現在、東京、大阪、兵庫に6教室を展開している。東京は成城学園前教室、東京白金台教室、東京自由が丘教室の全3教室。指導内容の詳細や授業案内はWebサイトで閲覧することができる。 また、リセマムではSS-1教師協力のもと、「【難関中合格AtoZ】シリーズ」で2015年の年間を通し中学受験を控える1～6年生向けの情報配信を予定している。今回はさらに、小川先生監修のもと、ダウンロードして利用ができる「SS-1 小川式！日々の学習計画表」を用意した。◆難関中学校AtoZ 参考資料SS-1 小川式！日々の学習計画表テンプレート日々の学習計画表 使用例学習リスト
