ネパール大地震、子どもたちに安心と心のケアを

 4月25日に起こったマグニチュード7.8の大地震からまもなく1か月。余震が続き、5月12日にはマグニチュード7.3の地震にふたたび襲われた被災地では、地滑りや建物の倒壊で移動に困難をきたしながらも、懸命の支援活動が続けられている。

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公益財団法人日本ユニセフ協会
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4月25日に起こったマグニチュード7.8の大地震からまもなく1カ月。余震が続き、5月12日にはマグニチュード7.3の地震にふたたび襲われた被災地では、地滑りや建物の倒壊で移動に困難をきたしながらも、懸命の支援活動が続けられている。
死者が8,600人を上回る中、確認できているだけでも約300人の子どもが、両親もしくはどちらかの親を亡くたという。被災した子どもたちは、衛生的な生活環境や教育に加え、安心して過ごせる場所と心のケアを必要としている。

2万8,572の教室が全壊もしくは使用できないほど壊れており、更に1万2,440の教室に被害が出ている。被災地の学校は5月末に再開予定だが、被災した子どもたちがみな学校に通えるようにするためには、少なくとも1万5,000カ所の仮設の学習スペースが必要とされている。


◆ユニセフの活動ハイライト
 子どもたちが安心して集い、また勉強することができる“子どもにやさしい空間”を8つの地区に65カ所開設し、1万人の子どもたちに教育の再開や遊びを通じた心理社会的ケアの支援を行っている。

 30万5,109人に、水と衛生の支援。4万5,201人がトイレや手洗い場を使用できるようになり、22万5,585人が衛生的な生活を保つための知識や情報を得たという。

 重度の急性栄養不良を治療するため、すぐ口にできる栄養治療食を3,000箱配布。また、乳幼児のいる母親を対象にした700回のグループカウンセリングを通じて、5,200人の母親たちに、栄養相談を行った。

 心理社会的ケアのためのラジオ番組を、全国放送のラジオで1日に8回、地域のラジオ放送で1日に6回放送し、被災者の不安やストレスを軽減する取り組みを続けている。

 学校再開に向けて、校舎被害を調査するチームを派遣するほか、教員への心理社会的ケアの研修を実施している。


◆被災地状況
被災者数:420万人(被災21郡)のうち、子どもは170万人
死傷者数:死者8,622人 負傷者1万6,808人
施設被害:保健センター1,085カ所に被害/倒壊した教室2万8,572カ所 家屋の倒壊76万棟
孤児  :両親を亡くした子ども49人、どちらかの親を亡くした子ども248人

【ユニセフ】ネパール大地震からまもなく1カ月 子どもたちに安心して過ごせる場所を

《タビル編集部》

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