手書きノートはタブレットより脳への負担低、コクヨS&T調査

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研究調査の概要
  • 研究調査の概要
  • 理解度テスト、記憶テストの結果など
  • 学習時と二重課題時の前頭部シータ帯域パワー
  • プロープ音に対する反応時間
 コクヨS&Tは、脳科学に基づいたマーケティングなど行うセンタンとともに「紙ノートとタブレット端末の使用が学習時の認知負荷に及ぼす影響」について共同研究を行い、紙ノートへ書く方がタブレット端末に比べ脳への負荷が低いことを示唆した研究結果を発表した。

 同研究は、近年、学校教育現場でのタブレット端末利用が増えてきている中、学習場面において紙ノートへの「手書き」行為も重要と考えるコクヨS&Tが、センタンの協力のもと紙ノートとタブレット端末へ書く行為が学習の内容理解に及ぼす影響について調べ、その違いを明らかにする目的で実施したもの。

 調査はスマートフォンとPCの使用歴がある高校生12名(うち男性3名、女性9名)を対象に実施。数分程度の朗読文の紙ノート、タブレット端末へのメモ書き・ノートまとめや、学習後の記憶テストと理解度テストの実施、学習音声を聞いてメモ書きをしながらそれとは関係しないプローブ音(反応を測定するための音による刺激)に反応させる二重課題などを実施し、それぞれの反応時間を計測した。

 調査は、脳が何らかの情報処理を行っている状態すなわち認知負荷がかかった状態で高まることが知られている「シータ帯域パワー」に着目して検証された。結果、記憶テストと理解度テストの成績に紙ノートとデジタル端末による差は観察されなかったが、メモ書きをしている間の前頭部シータ帯域パワーは、学習時と二重課題時ともに紙ノートよりもタブレット使用時で高まる傾向が見られたという。また、二重課題のプローブ音に対する反応もタブレット使用時に遅れる傾向が観察された。

 紙ノートに比べてタブレットで前頭部シータ帯域パワーが高まったという同研究結果により、紙ノートに比べてタブレット端末でのメモ書き時の脳への認知負荷が高い状態にあると解釈することができるという。

 コクヨS&Tでは、タブレット端末は紙ノートでは難しい大量の情報の検索・収集、映像や動画を見る機能など優れた面を持ち合わせているため、学習の場面において、紙ノートとタブレット端末をうまく使い分けていくことが重要であるとしている。
《畑山望》

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