ふるさとに帰っておいで…出世魚にちなんだ「ぶり奨学ローン」創設

 鹿児島相互信用金庫は、鹿児島県長島町が取り組む地方創生事業「ぶり奨学金制度」を支援するため、「ぶり奨学ローン」を創設した。ぶり奨学ローンを借りて卒業後、長島町に生徒が戻ってきた場合に、返済した元金相当額を町が創設する基金からローン借入者に直接補填する。

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 鹿児島相互信用金庫は、鹿児島県長島町が取り組む地方創生事業「ぶり奨学金制度」を支援するため、「ぶり奨学ローン」を創設した。ぶり奨学ローンを借りて卒業後、長島町に生徒が戻ってきた場合に、返済した元金相当額を町が創設する基金からローン借入者に直接補填する。

 出世魚「鰤(ぶり)」ゆかりの地である鹿児島県長島町では、町内に高校がなく、高校から町外に転出するため、多くの高校生が卒業後、町外に就職し、若者の人口流出が続いているという。回遊魚で出世魚である鰤のように、地域で育った人材が、世界各地で活躍することや、ふるさとに戻ってさらに活躍することを支援するため、過疎化の進展や人口減少を克服するための地方創生事業を「ぶり奨学金制度」と名付けた。

 鹿児島相互信用金庫が創設した「ぶり奨学ローン」は、「ぶり奨学金制度」の中心となり、子弟が学校などに就学中または就学予定である人を対象に、50万円以上500万円以内を貸し付ける。子弟が学生の間は当座貸越形式、卒業後は証書貸付方式に切り替わり、子弟が在学中の間は、元金据え置きとなり、利息のみの返済となる。

 「ぶり奨学ローン」を借りて卒業した後、子弟が長島町に戻ってきた場合、鹿児島相互信用金庫に返済した元金相当額は長島町が創設する「ぶり奨学基金」からローン借入者へ直接補填される。利息相当分は、長島町に戻ってくるか否かにかかわらず、「ぶり奨学基金」より全額借入者へ補填される。「ぶり奨学ローン」は2016年3月頃から取扱開始となる予定。

 11月27日に東京で、「ぶり奨学金制度に関する連携協定書の締結式」を開催。鹿児島相互信用金庫では、「ぶり奨学金制度」の円滑な運営について全面協力をするとともに、定期的な意見交換などを行い、今後も長島町との連携を強化していくという。

◆ぶり奨学ローン
対象者:子弟が学校などに就学中または就学予定である者
貸付形式:子弟が学生の間は当座貸越形式、卒業後は証書貸付方式に切り替わる。子弟が在学中の間は、元金据え置きとなり、利息のみの返済
貸付金額:50万円以上500万円以内
金利:1.50%(変動金利)
特徴:申込人の当座貸越口座より、子弟の口座に対し奨学金として定額自動送金方式にて出金
取扱開始日:2016年3月頃(予定)
《外岡紘代》

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