JASSO、日刊ゲンダイの「奨学金地獄」記事に反論

 日本学生支援機構(JASSO)は3月7日、「日刊ゲンダイDIGITAL」(3月3日配信)の記事で事実と異なる内容があったと、Webサイトで反論した。記事では「4割が『返済苦しい』 深刻化する“奨学金地獄”の実態」とし、容赦なく返済を迫られることなどが書かれている。

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 日本学生支援機構(JASSO)は3月7日、「日刊ゲンダイDIGITAL」(3月3日配信)の記事で事実と異なる内容があったと、Webサイトで反論した。記事では「4割が『返済苦しい』 深刻化する“奨学金地獄”の実態」とし、容赦なく返済を迫られることなどが書かれている。

 記事では、労働者福祉中央協議会のアンケートから、奨学金を借りた人たちの4割が「返済が苦しい」とし、返済が滞ると法的手段で有無も言わさず訴えられるという。中には闇金のように職場まで督促が来ることもあるとしている。

 JASSOは、記事の中で「返済が遅れると闇金のように職場まで督促が来るという話もある」と記載されたことついて、機構職員や債券回収業務委託業者が、返還者の職場へ直接訪問して返還を求めることや、「まず勤務先に電話することはない」と述べた。自宅へ複数回にわたる郵便文書の送付や自宅や携帯電話で連絡がつかなかった場合に、勤務先の電話番号が教えられている場合はかけることはあり、場合によっては勤務先で話をすることはあるという。

 また、延滞初期段階で返還者と連絡を取ることに努め、返還困難者には返還猶予の制度を活用してもらうほか、返還できるのに残高不足等で引き落としができなかった人に早く気付いてもらうことが延滞に陥った人への早期救済のために重要であることも述べた。

 JASSOの平成26年度「奨学金の返還者に関する属性調査結果」では、平成26年度末で返済を3か月以上延滞している人は17万3,190人で利用者の約5%。記事中、奨学金返済の滞納リスクを理解しないで借りる人もいるとしているが、JASSOのWebサイトでは事業に関する情報を「正しく分かりやすく説明している」と記載している。
《田中志実》

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