2016年度新入社員、社会人生活「不安」は過去最高52.4%

 2016年春の新入社員のうち、「これからの社会人生活が不安」と回答した人は52.4%にのぼり、過去最高となったことが6月20日、日本生産性本部が実施した調査結果から明らかになった。男女別では、男性51.0%、女性56.2%と、女性の方に不安感が強かった。

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  • 自分の良心に反する仕事
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 2016年春の新入社員のうち、「これからの社会人生活が不安」と回答した人は52.4%にのぼり、過去最高となったことが6月20日、日本生産性本部が実施した調査結果から明らかになった。男女別では、男性51.0%、女性56.2%と、女性の方に不安感が強かった。

 「2016若者意識アンケート(春)」は、2016年春に日本生産性本部経営開発部が新入社員教育プログラムなどの参加者を対象に実施したもの。有効回答数は1,951人。

 「これからの社会人生活は不安より期待の方が大きい」という問いに対し、「そう思わない(不安)」と回答した人は52.4%。「そう思う(期待)」と回答した47.6%を上回り、1990年の調査開始以来、「不安」との回答が過去最高を記録した。男性51.0%に対し、女性は56.2%と高く、20歳未満の女性に限ると「不安」は58.1%にのぼった。

 職場環境について、二者択一でどちらを好むかたずねたところ、「残業は多いが、自分のキャリアや専門能力が高められる職場」25.3%に対し、「残業が少なく、平日でも自分の時間を持て、趣味などに時間が使える職場」を好むと回答した人は74.7%と過去最高を記録。2010年には「残業が多い職場」40.8%、「残業が少ない職場」59.2%と拮抗していたが、その後は年々差が開く傾向が続いている。

 昇格についての二者択一では、「年齢や経験によって、平均的に昇格していく職場」42.3%に対し、「仕事を通して発揮した能力をもとにして評価が決まり、同期入社でも昇格に差が付く職場」57.7%を望む人が多かった。「年齢や経験によって、平均的に昇格していく職場」を好む人の割合は増加傾向にあり、42.3%は過去最高だった。

 「上司から、会社のためにはなるが、自分の良心に反する手段で仕事を進めるように指示された。このときあなたは」という設問に対して、「指示の通り行動する」と回答した人は、過去最高の45.2%。「わからない」44.2%、「従わない」10.6%であった。

 一方、2016年の調査では初めてインターンシップに関する項目が設けられた。これによると、インターンシップ制度の利用者は44.0%。インターンシップ制度利用者のうち、「実習した会社に就職した」という人は27.0%だった。
《奥山直美》

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