ICT機器の活用授業「ネットを活用して調べる」小学校高学年で8割以上

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ICT機器の活用状況
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 ベネッセホールディングスの社内シンクタンクであるベネッセ教育総合研究所は3月22日、「第6回学習指導基本調査」の結果を公表した。同調査は、1997年に第1回調査がスタート。小学校・中学校・高校における学習指導の実態と教員の意識について、実態と変化を調べる内容だ。

 「第6回学習指導基本調査」は、2016年8月~9月に、全国の公立の小・中学校、公立・私立の高等学校の校長および教員を対象に実施。小学校校長637名・教員3,289名、中学校校長725名・教員3,689名、公立高校校長1,110名・教員6,436名、私立高校校長311名・教員1,887名から回答を得た。校長には学校教育目標、教育課程内外の取組み、教員の指導力向上の取組み、外部人材の活用などを、教員には指導観、身に付けさせたい力、授業方法・内容に対する意識、ICT機器の活用などを質問している。

 その結果、授業方法について、小・中・高校とも「グループ活動」を特に心がけている教員が増加していることが判明した。高校は、小・中学校に比べて値は低いものの、15.8ポイント増と、もっとも変化が大きかった。また、小・中学校教員では、「児童・生徒どうしの話し合い」「グループ活動」といった協働的な学習方法を特に意識していた。一方、小・中学校では「計算や漢字などの反復的な練習」、高校では「教師主導の講義形式の授業」の意識が減少していた。

 「ICT機器を活用した授業」については、「教員が既存のコンテンツやWebサイト上の素材を表示する」「教員が作成した授業の解説用スライドなどを表示しながら説明する」「児童・生徒がインターネットを活用して調べる」「児童・生徒がPCやタブレットPCを使って個別に学習する」「児童・生徒がグループ学習でICT機器を使って複数の意見や考えを整理する」「児童・生徒がプレゼンテーション用ソフトなどを使って発表を行う」という利用方法を深掘り。

 ほとんどの使い方は小学校での利用率がもっとも高く、唯一「教員が作成した授業の解説用スライドなどを表示しながら説明する」のみ、中学校が43.3%と、小学校40.8%を上回った。

 小学校の学年別にみると、どの項目も学年が上がるにつれ使用率は上がっているが、「児童がインターネットを活用して調べる」割合は学年差が大きく、1年生では19.8%だったものが、6年生では88.4%まで上昇する。一方で、中・高校を教科別にみると、生徒の利用において「インターネットを活用して調べる」は、高くても中学・国語の30.3%、高校・公民の24.3%が最高値で、どの教科も共通して低いことが判明した。

 この結果について、お茶の水女子大学の耳塚氏は「授業での活用は、教員による利用(編集部註:既存のコンテンツやWebサイト上の素材を表示、教員が作成した解説用スライドを表示するなど)が、児童・生徒による利用を上回る」と解説。児童・生徒の「ICT機器の活用能力を高める指導が大きな課題」としながらも、例外として児童・生徒が「インターネットを活用して調べる」状態が見られたと述べた。

 「第6回学習指導基本調査」の結果は、データブック(PDFファイル)としてまとめられており、ベネッセ教育総合研究所のサイトからダウンロード可能。
《冨岡晶》

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