おこづかいのもらい方、15年前から大きく変化

 毎月決まった金額のおこづかいをもらう中高生は、15年前より大きく減少していることが、リサーチ・アンド・ディベロプメントの調査結果からわかった。平均金額も減っており、高校生は1,500円以上の減少がみられた。

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中高生「おこづかいのもらい方」
  • 中高生「おこづかいのもらい方」
  • 中高生「1か月のおこづかいの平均金額」
  • 中高生「おこづかいを飲み物・食べ物に使う割合」
 毎月決まった金額のおこづかいをもらう中高生は、15年前より大きく減少していることが、リサーチ・アンド・ディベロプメントの調査結果からわかった。平均金額も減っており、高校生は1,500円以上の減少がみられた。

 リサーチ・アンド・ディベロプメントは、2017年5月に実施した「おこづかいについての自主調査」を2000年10月に実施した調査と比較し、中高生のおこづかいにどのような変化が起きているか分析。首都圏の中学1年生~高校3年生の男女(「LINEアンケート」モニター)を対象に行なった調査をまとめ、「おこづかいについての自主調査」(2017年5月実施)結果を公開した。有効サンプル数は487件。「CORE2001 中高生の意識・実態調査」(2000年10月実施)の対象は、首都圏40km圏の中学1年生~高校3年生の男女(調査対象世帯よりランダム抽出)、有効サンプル数は386件。

 中高生のおこづかいのもらい方を2000年調査時と比べると、72.0%だった「毎月、決まった額をもらう」が、2015年調査時には56.7%に減少。一方、「必要な時にその都度もらっている」が14.8%から20.1%に、「もらっていない」が8.3%から13.6%に増加している。特に中学生男子は「もらっていない」の割合が上昇しており、15年前と比べて12.1ポイント増の14.5%となった。また、高校生は中学生より「必要な時にその都度もらっている」の上昇率が大きく、中学生は2.5ポイント増の20.3%だったのに対し、高校生は8.2ポイント増の20.0%となっている。

 1か月のおこづかいの平均金額は、中学生の77.0%が「1,000~5,000円未満」(2000年調査時は87.2%)、高校生の48.6%が「5,000円~1万円未満」(同57.3%)、40.1%が「1,000~5,000円未満」(同16.4%)と回答。高校生では、23.4%だった「1万円~2万円以上」が8.5%に減少し、「1,000~5,000円未満」が大きく増えていることがわかる。

 属性ごとの平均金額は、中学生男子2,595円(2000年調査時2,797円)、中学生女子3,128円(同2,661円)、高校生男子5,434円(同7,015円)、高校生女子4,870円(同6,599円)。中学生は男子のおこづかい金額が減っているものの、女子の金額増により全体としては大きな変化はなかった。一方で、高校生のおこづかい金額は、男女ともに1,500円以上減っている。

 おこづかいの使い道を、飲み物・食べ物とそれ以外に分けて聞いたところ、中学生より高校生の方が「飲み物・食べ物」に使う割合が高い。属性ごとに50%以上を飲み物・食べ物に使う割合をみると、中学生男子38.0%、中学生女子18.4%、高校生男子42.9%、高校生女子36.3%と、男子高校生がもっとも多い。

 これらの結果について、調査を行ったリサーチ・アンド・ディベロプメントは、スマホさえあれば情報が手に入り、音楽やゲームなどの娯楽が無料で楽しめること、プチプラ商品も多いことなどから、「おこづかいが少なくても問題ないのかもしれません。」と分析している。また、社内で18歳以下の親世代に聞いたところ、「家庭のやり方もさまざまなので、おこづかいをどう決めればいいかわからない」「どこまでをおこづかいにすればいいかわからない」という意見があったという。15年前と比べて、おこづかいのもらい方が変化しているのは、親世代の「迷い」が反映されているのでは、とコメントしている。
《黄金崎綾乃》

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