男性の育休取得率、過去最高5.14%…金融・保険業15.76%

 厚生労働省は平成30年5月30日、「平成29年度雇用均等基本調査(速報版)」の結果を公表した。男性の育児休業取得率は、前年度比1.98ポイント増の5.14% と、5年連続で上昇し、過去最高となった。女性の育児休業取得率は、前年度比1.4ポイント増の83.2%であった。

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育児休業取得率の推移
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 厚生労働省は平成30年5月30日、「平成29年度雇用均等基本調査(速報版)」の結果を公表した。男性の育児休業取得率は、前年度(平成28年度)比1.98ポイント増の5.14%と、5年連続で上昇し、過去最高となった。女性の育児休業取得率は、前年度比1.4ポイント増の83.2%であった。

 「雇用均等基本調査」は、男女の雇用均等問題に関わる雇用管理の実態把握を目的に毎年実施。平成29年10月1日現在の状況について平成29年10月1日~31日、6,160事業所を対象に調査し、3,869事業所から回答を得た。速報版では、育児休業取得者割合に関する調査項目について取りまとめており、ほかの項目を加えた確報版は7月末ごろ発表を予定している。

 調査結果によると、平成27年10月1日から平成28年9月30日までの1年間に在職中に出産した女性のうち、平成29年10月1日までに育児休業を開始した人(申出をしている人を含む)の割合は83.2%。平成28年度調査の81.8%から1.4ポイント上昇し、2年連続の増加となった。女性の育児休業取得率のピークは、平成20年度の90.6%。

 一方、男性は平成27年10月1日から平成28年9月30日までの1年間に配偶者が出産し、平成29年10月1日までに育児休業を開始した人(申出をしている人を含む)の割合は5.14%。平成28年度調査の3.16%より1.98ポイント増え、5年連続で上昇、過去最高を記録した。

 育児休業者率を育児休業制度規定の有無で比較すると、制度規定がある事業所は女性85.1%、男性5.31%、制度規定がない事業所は女性49.5%、男性2.15%と、顕著な差があった。

 事業所規模別では、女性は「30人以上」90.9%、「5~29人」72.5%、男性は「30人以上」4.59%、「5~29人」6.13%と、男女で違いもみられた。男性の育児休業取得率を産業別でみると、「金融業・保険業」の15.76%がもっとも高く、「情報通信業」12.78%が続いている。
《奥山直美》

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