歩行中事故は小1が最多…死者数は小6の8倍

 平成25年から29年の小中高校生の交通事故について、歩行中事故は小学1年生がもっとも多く、死者数は小学6年生の8倍にのぼることが、内閣府が平成30年6月15日に発表した平成30年版交通安全白書より明らかになった。

生活・健康 小学生
小学生の状態別死者数および死傷者数(平成25~29年の合計)
  • 小学生の状態別死者数および死傷者数(平成25~29年の合計)
  • 児童・生徒の交通事故死者数および死傷者数の推移
  • 歩行中事故の人口10万人あたり死者数および死傷者数(5~12歳)(平成25~29年の平均)
  • 中学生・高校生の状態別死者数および死傷者数(平成25~29年の合計)
  • 自転車乗用中事故の人口10万人あたり死者数および死傷者数(24歳以下)(平成25~29年の平均)
  • 小学生の歩行中事故の時間帯別死傷者数(平成25~29年の合計)
  • 中学生・高校生の自転車乗用中事故の時間帯別死傷者数(平成25~29年の合計)
  • 小学生歩行中の交通事故防止対策の要点
 平成25年から29年の小中高校生の交通事故について、歩行中事故は小学1年生がもっとも多く、死者数は小学6年生の8倍にのぼることが、内閣府が平成30年6月15日に発表した平成30年版交通安全白書より明らかになった。

 交通安全白書は、交通安全対策基本法(昭和45年法律第110号)第13条の規定に基づき、毎年国会に提出することとされている年次報告書。昭和46年から報告しており、平成30年版で48回目となる。

 小学生・中学生・高校生の交通事故死傷者数は、平成25年の6万2,550人(小学生2万3,815人、中学生1万3,338人、高校生2万5,397人)から平成29年の4万3,365人(小学生1万7,129人、中学生9,107人、高校生18,737人)と減少傾向にあるものの、依然として多くの死傷者が生じる状況が続いている。

 交通事故の特徴を状態別にみると、歩行中事故では小学1年生が死者32人・死傷者7,461人といずれも最多、このうち死者数は小学6年生の8倍にのぼる。また、自転車乗用中事故では小学6年生から中学1年生で死傷者数が倍増、中学3年生から高校1年生で死傷者数が約3倍に増加し、高校1年生が死者・死傷者数ともにもっとも多い。

 歩行中事故の人口10万人あたり死傷者数は、7歳が133.8人と全年齢でもっとも多い。また、自転車乗用中事故の人口10万人あたり死傷者数は、16歳が434.1人と全年齢でもっとも多い。

 小学生の歩行中事故の死傷者数を時間帯別にみると、午前7時台と午後3時から5時台が多く、通行目的別では登下校中が35.3%ともっとも多い。また、中学生・高校生の自転車乗用中事故の死傷者数を時間帯別にみると、午前7時から8時台と午後4時から6時台が多く、通行目的別では登下校中が62.7%ともっとも多い。

 交通安全白書では、小学生歩行中の交通事故防止対策の要点として、大人が「交通ルール遵守の手本を示すこと」「思いやりの気持ちを持つこと」や、「子どもへの『横断の仕方』の教育」「通学路、スクールゾーンなどの合同点検の実施」を解説。また、中学生・高校生自転車乗車中の交通事故防止対策の要点として、「『交通ルール遵守』の教育」「ヘルメットの着用」「損害賠償責任保険等への加入」をあげている。
《工藤めぐみ》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top