【全国学力テスト】H31年実施に向け英語「話すこと」調査、手順など公開

 平成31年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の中学校英語「話すこと」調査に向けて、文部科学省は平成30年10月9日、具体的な手順などをまとめた資料を公開した。調査は各学校のPC端末などを活用して一学級同時に実施し、USBメモリを用いて音声データを回収する。

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 平成31年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の中学校英語「話すこと」調査に向けて、文部科学省は平成30年10月9日、具体的な手順などをまとめた資料を公開した。調査は各学校のPC端末などを活用して1学級同時に実施し、USBメモリを用いて音声データを回収する。

 中学校英語「話すこと」調査は、平成31年4月18日実施予定の全国学力テストにおいて、中学校3年生を対象に初めて導入される。平成30年5月には、全国の公立中学校から抽出された136校で英語予備調査が実施され、「聞くこと」「読むこと」「書くこと」「話すこと」を問う問題が出題された。

 平成31年度の中学校英語「話すこと」調査は、各学校のコンピューター室などのPC端末、文部科学省が配布するUSBヘッドセットとUSBメモリを活用し、音声録音方式によって同一学級の生徒が一斉に行う。調査実施後には、USBメモリを用いて音声データを回収する。

 英語予備調査では、調査前日にUSBメモリを各学校に送付し、格納された調査プログラムの展開作業を行ったが、平成31年度の英語「話すこと」調査では事前にWebシステムから調査プログラムをダウンロードできるよう改善を図っている。回収もサーバー経由で可能となるよう検討しているという。

 英語「話すこと」調査では、対象となる中学校3年生が9学級以下の学校であれば、同一学級の生徒一斉に、原則として調査対象学年の生徒全員が3単位時間以内で終わるよう設計。資料では、時間割例も具体的に示している。

 調査対象学年が10学級以上の大規模校で3単位時間以内に調査が実施できない場合は、PCの不足台数を貸し出す予定。文部科学省では、11月中旬に教育委員会などを通じて各学校のICT環境を把握する予定で、学校基本情報の確認後、教育委員会などを通じて相談してほしいとしている。

 文部科学省が作成した資料によると、具体的な確認・準備作業はICT環境によって学校ごと異なる。資料では、確認事項の一例として「各PCの性能、OS(基本ソフトウエア)の確認」「セキュリティ環境や環境復元ソフト等の確認」「セキュリティ環境や環境復元ソフト等の解除の方法・手順の確認」をまとめている。また、問合せの多い項目をQ&A形式で解説している。

 平成31年1月には、事前にPCの動作確認が行えるよう、Webシステムを通じて「事前検証ツール」をダウンロードできるようにする予定。「事前検証ツール」は、平成31年度の中学校英語「話すこと」調査と同じプログラム仕様となっており、確実に検証作業を実施してほしいという。

 このほか、11月頃には問合せ窓口となるコールセンターを開設予定。平成31年1月以降には、おもに都道府県などの担当者を対象に中学校英語「話すこと」調査に関する説明会の実施も予定している。
《奥山直美》

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