小学校のプログラミング教育、3つの大きな課題とは?

 プログラミング教育を実施するうえで、「機材不足」「環境・インフラ不足」「情報・知識不足」の3つの大きな課題があることが、ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)が2018年11月30日に発表した調査結果より明らかとなった。

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プログラミング教育を実施するうえでの障害となっているもの/いたもの
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  • MakeCode×micro:bit 200プロジェクト
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 プログラミング教育を実施するうえで、「機材不足」「環境・インフラ不足」「情報・知識不足」の3つの大きな課題があることが、ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC)が2018年11月30日に発表した調査結果より明らかとなった。

 WDLCは2018年6月20日、学校のプログラミング教育を応援するプロジェクト「MakeCode×micro:bit 200プロジェクト」を開始。プログラミング教育をいち早く取り入れたい小学校・教育委員会の200団体にmicro:bitを20台ずつ進呈し、各小学校や教育委員会では、WDLC開発の「プログラミング教育授業案」やサンプルコードを参考に独自に授業を実施している。10月上旬までには全参加団体にmicro:bitを配り終え、「プログラミング教育授業案」全5事例と、学校外のワークショップや家庭でも楽しく学べるサンプルコード全31個も公式サイトに公開した。

 WDLCは、プロジェクト参加小学校のプログラミング教育の実態を探るため、参加小学校の担当者を対象にアンケート調査を実施。調査期間は、2018年11月16日から26日まで。104サンプルの有効回答を得た。

 プログラミング教育の実施状況と今後の実施予定について聞いたところ、52.9%がすでにプログラミング教育を実施していることがわかった。そのほか、31.7%が「2018年度中」、5.8%が「2019年度前半(夏休み前)」、3.8%が「2019年度後半(夏休み後)」に実施予定としている。既実施校では、メインが5・6年生で、半数近くは3時限以上実施していた。実施教科については、「総合」47.3%、「理科」43.6%が多く、教科外では34.5%が実施していることがわかった。

 プログラミング教育を実施するうえでの障害となっているもの(いたもの)について聞いたところ、「micro:bit以外の必要機材にお金がかかる」「授業の枠を確保できない」「micro:bitの台数が足りない」などの回答が未実施校・既実施校ともに多く、未実施校では「教員のプログラミング知識が不足している」63.3%が最多だった。調査の結果から、「機材不足」「環境・インフラ不足」「情報・知識不足」の3つが特に大きな課題としてあげられた。

 プログラミング教育に関する情報収集方法について聞いたところ、「Webサイトを通じて」未実施校87.8%・既実施校83.6%がともに最多だった。両者で大きな差が出たのは、「YouTubeを通じて」という回答で、未実施校が4.1%だったのに対し、既実施校が18.2%だった。
《桑田あや》

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