【大学受験】2019年度個別学力検査、71.9%の大学が試験問題「すべて公表」

 文部科学省は2019年4月2日、「大学入学者選抜におけるミスの防止等に係る取組みの実施状況」を公表した。個別学力検査問題をすべて公表する大学は、2018年度の64.5%から2019年度は71.9%に上昇。2019年度選抜実施要項では、試験問題や解答は原則公表と記している。

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2018年度入学者選抜の調査結果 個別学力検査における「試験問題」の公表について
  • 2018年度入学者選抜の調査結果 個別学力検査における「試験問題」の公表について
  • 2018年度入学者選抜の調査結果 個別学力検査における試験問題の「解答」の公表について
  • 2019年度入学者選抜の調査結果 個別学力検査における「試験問題」の公表について
  • 2019年度入学者選抜の調査結果 個別学力検査における試験問題の「解答」の公表について
  • 文部科学省
 文部科学省は2019年4月2日、「大学入学者選抜におけるミスの防止等に係る取組みの実施状況」を公表した。個別学力検査問題をすべて公表する大学は、2018年度の64.5%から2019年度は71.9%に上昇。2019年度選抜実施要項では、試験問題や解答は原則公表と記している。

 大学入学者選抜におけるミスの防止等に係る取組みの実施状況は、国公私立大学・短期大学の個別学力検査における試験問題と解答の公表状況をまとめたもの。調査実施月は2018年8月で、個別学力検査を実施すると回答のあった大学の回答を母数として算出。2018年度入学者選抜は1,032大学(国立大学79大学、公立大学80大学、私立大学578大学、公立短大12大学、私立短大283大学)、2019年度入学者選抜は1,028大学(国立大学79大学、公立大学80大学、私立大学579大学、公立短大11大学、私立短大279大学)となっている。

 2018年度個別学力検査における「試験問題」の公表は、「すべて公表」64.5%、「一部公表」29.7%、「すべて非公表」5.5%。「すべて公表」とした割合は、国公立大学で91.2%、私立大学で58.7%、短大で61.7%と多くの大学が公表していた。

 一方、試験問題の「解答」の公表は、「すべて公表」37.3%、「一部公表」23.6%、「すべて非公表」37.0%。国公立大学は「すべて非公表」49.1%がもっとも多く、「すべて公表」39.0%を上回った。私立大学は「すべて公表」が38.6%で、「すべて非公表」30.4%の方が少ない。短大は43.4%が「非公表」としている。

 2019年度個別学力検査における「試験問題」の公表(予定)について、「すべて公表」71.9%、「一部公表」17.0%、「すべて非公表」1.8%のほか、9.1%が「検討中」と回答。「すべて公表」とした割合は、国公立大学で95.0%、私立大学で67.9%、短大で67.2%。2018年度より「すべて公表」の割合が上昇している。

 試験問題の「解答」の公表(予定)は、「すべて公表」57.2%、「一部公表」14.8%、「すべて非公表」4.8%のほか、22.3%が「検討中」と回答。国公立大学は「すべて公表」の割合が大きく上昇し、2018年度比42.8ポイント増の81.8%となった。また、「すべて非公表」は0%という結果だった。私立大学でも「すべて公表」が55.6%に増え、「すべて非公表」は2.6%と減少。短大も「すべて公表」が46.9%に増加した。

 公表の方法についても調査を実施。2019年度入学者選抜の予定について、国立大学は試験問題を「大学窓口での閲覧」「公表を前提とした民間企業や報道機関等への提供」、解答を「大学ホームページ」「大学窓口での閲覧」の予定とする大学が多い。私立大学と短大は試験問題・解答ともに「大学で発行する問題・解答集」「説明会等での提供」の予定が多かった。
《黄金崎綾乃》

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