休日の学校外での勉強、高校生の3割が「しない」

 文部科学省は令和元年(2019年)8月30日、平成13年出生児(高校2年生など)を対象とした「21世紀出生児縦断調査」の第17回調査(平成30年)の結果を公表した。休日における学校外での勉強を「しない」と回答した者は29.9%で、過去最多だった。

教育・受験 高校生
学校外の勉強時間の変化(休日)
  • 学校外の勉強時間の変化(休日)
  • スマートフォンなどの使用時間(休日)
  • スマートフォンなどの使用時間別 学校外の勉強時間(休日)
  • 子ども自身が考える将来(進路)の変化(男子)
  • 子ども自身が考える将来(進路)の変化(女子)
  • 就きたい職業の決定状況の変化
  • 就きたい職業
 文部科学省は令和元年(2019年)8月30日、平成13年出生児(高校2年生など)を対象とした「21世紀出生児縦断調査」の第17回調査(平成30年)の結果を公表した。休日における学校外での勉強を「しない」と回答した者は29.9%で、過去最多だった。

 「21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)」は、平成13年に出生した全国の子どものうち、1月10日から17日、7月10日から17日に出生した子どもを対象に、文部科学省と厚生労働省が共管で実施しているもの。第17回調査における対象者の年齢は17歳(高校2年生など)。

 休日における学校外での勉強時間(授業の予習・復習や家や受験勉強などのための家や塾での勉強時間)は、2時間以上勉強する者の割合が31.3%。中学3年相当時の第15回調査を除くと、これまででもっとも多かった。一方、勉強を「しない」と回答した者も29.9%で過去最多だった。

 休日におけるスマートフォンなどの使用時間は、「3時間から4時間未満」19.9%が最多。このほか、「6時間以上」19.0%、「2時間から3時間未満」16.8%、「4時間から5時間未満」15.9%の順に続いた。「休日は使用しない」と回答したのは僅か0.2%だった。スマートフォンなどの使用時間別に学校外の勉強時間をみると、スマートフォンなどの使用時間が「1時間未満」の場合、学校外での勉強をしない者は14.8%であったのに対し、スマートフォンなどを「6時間以上」使用している場合、学校外での勉強をしない者は55.3%となっており、使用時間が長いほど勉強を「しない」と回答する者が多い傾向がみられた。

 子ども自身が考える将来(進路)の変化について、大学卒業後に働くことを考えている者は、男子が52.8%、女子が54.5%と男女ともに過去最多となった。大学卒業後、大学院へ進学することを希望する者の割合を前回調査時と比べると、男子は5.5%から8.4%、女子は3.1%から4.3%となり、男女とも増加していることがわかった。また、男子の36.4%、女子の30.7%が将来(進路)について「具体的にはまだ考えていない」と回答した。

 就きたい職業の決定状況について、「決まっている」と回答した男子は45.7%、女子は56.7%と男女ともに過去最多。就きたい職業が決まっている者に希望する職業を聞いたところ、男子の49.2%、女子の65.9%が「専門職・技術職」と回答しており、いずれも最多だった。このほか、男子は「生産工程の仕事」9.5%、「事務職」7.8%、女子は「サービス職」13.9%、「事務職」9.7%が順に続いた。
《桑田あや》

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